このページについて
セレーネは、ヴィコ・マジストレッティが1968年に発表した椅子である。アルテミデが製造していた。厚さ3mmの樹脂を一体で成形する。生産は終了しており、中古で流通する。
このページでは、生産終了と中古での確認、一体で成形する構造、重ねられることと屋外、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ヴィコ・マジストレッティの設計思想や経歴について詳しくはヴィコ・マジストレッティ プロフィールページをご覧ください。
セレーネチェアのデザインストーリーについて詳しくはセレーネチェア紹介ページをご覧ください。
オリジナルの基本情報:仕様・サイズ・素材
セレーネチェアは、アルテミデ社が1969年から生産を行い、数十年にわたって製造された後に生産を終了している。現在入手可能なのはすべてヴィンテージ品であり、製造時期によって微細な仕様の違いがある。以下に、購入検討時に把握すべきオリジナルの基本仕様をまとめる。
| 正式名称 | セレーネ |
|---|---|
| 製造ブランド | アルテミデ |
| 生産 | 生産終了。中古でのみ流通する |
| 素材 | ガラス繊維で強化した樹脂。厚さ3mm |
| 製法 | 一体で成形する。脚の先端のゴムの部材のみ別部品にあたる |
| 脚の断面 | 脚がS字の断面による。薄い材で強度を保つ |
| サイズ | 幅約470 × 奥行約500 × 高さ約749mm。座面の高さ約450〜470mm |
| 重量 | 約4.5kg |
| 屋外への対応 | 屋外に用いられる。ガラス繊維で強化した樹脂による |
| 重ねられるか | 重ねられる。4脚を重ねた状態は高さ約930 × 幅470 × 奥行620mm |
| 色 | 複数の色が生産された。時期によって取り扱われた色が異なる |
| 価格 | 生産終了にあたり、中古の相場は状態と色で幅がある。一定していない |
| 収蔵 | MoMA セレーネ スタッキングチェア(1968年) 収蔵番号 412.1972.1-3。V&A セレーネ チェア(1968年) 収蔵番号 CIRC.280-1970 |
生産終了と中古での確認
生産は終了している。新品では入手できない。中古で流通する。
相場は状態と色で幅があり、一定していない。
樹脂は経年で劣化する。割れや欠けが生じている個体もある。
一体で成形するため、割れた場合の補修は難しい。状態を確かめる。
選び分けの目安
- 入手を考える場合
- 中古で流通する。新品では入手できない。
- 状態を確かめる場合
- 樹脂は経年で劣化する。割れと欠けを確かめる。
- 長く使う前提の場合
- 補修が難しい。状態のよい個体を選ぶ。
一体で成形する構造
厚さ3mmのガラス繊維で強化した樹脂を一体で成形する。
脚はS字の断面による。薄い材で強度を保つ構成にあたる。
脚の先端のゴムの部材のみ別部品による。他は継ぎ目を持たない。
詰め物を持たない。座布団を用いることもできる。
選び分けの目安
- 座り心地で選ぶ場合
- 詰め物を持たない。座布団を用いることもできる。
- 状態を確かめる場合
- 継ぎ目を持たない。割れは全体に及ぶ場合がある。
- 床材を確かめる場合
- 脚の先端にゴムの部材が付く。欠損も確かめる。
重ねられることと屋外
重ねられる。4脚を重ねた状態は高さ約930mm。
ガラス繊維で強化した樹脂による。屋外にも用いられる。
ただし屋外では日光で色が変わる。中古では変色した個体もある。
重ねる際は樹脂どうしが触れる。傷を確かめる。
選び分けの目安
- 収納を考える場合
- 重ねられる。4脚で高さ約930mm。
- 屋外で用いる場合
- 用いられる。ただし日光で色が変わる。
- 中古を検討する場合
- 色の変化と重ねた際の傷を確かめる。
同種の椅子との比較
樹脂の椅子は入手の条件と重ねられる脚数で性格が分かれる。
| 比較項目 | セレーネ | マイトチェア | スタッキングチェア 40/4 |
|---|---|---|---|
| 入手 | 中古のみ | 注文できる | 注文できる |
| 構造 | 一体で成形する | 一体で成形する | 枠と座面を組む |
| 重ねられる脚数 | 重ねられる | 最大8脚 | 最大40脚 |
| 屋外 | 用いられる | 対応する | 屋外向けの型がある |
| 補修 | 難しい | 取扱店に相談できる | 部材を交換できる |
選び分けの目安
- 入手を考える場合
- 中古のみ。注文できる椅子とは条件が異なる。
- 長く使う前提の場合
- 補修が難しい。部材を交換できる椅子とは異なる。
- 収納を考える場合
- 重ねられる。脚数は他の椅子と条件が異なる。
使用感と設置条件
座面の形状
座面と背もたれが連続する。曲面による。
詰め物を持たない。樹脂が身体に直接触れる。
寸法
幅約470 × 奥行約500 × 高さ約749mm。座面の高さは約450〜470mm。
重量は約4.5kg。片手で持ち上げられる範囲にあたる。
床との関係
脚の先端にゴムの部材が付く。床に接する箇所にあたる。
中古では欠損している場合がある。確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材に起きること
樹脂は日光で色が変わる。とくに淡い色で現れやすい。
経年で脆くなる。割れや欠けが生じる場合がある。
表面には細かい傷が付く。重ねた際に生じやすい。
脚の先端のゴムの部材は摩耗する。欠損する場合もある。
日常の手入れ
- 表面
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。
- 脚の先端
- 摩耗と欠損を確かめる。床に接する箇所にあたる。
- 重ねる箇所
- 樹脂どうしが触れる。傷を確かめる。
- 置き場所
- 直射日光を避ける。色の変化が進む。
修理と部品
生産が終了しているため、部品の供給は期待できない。
一体で成形する構成のため、割れた場合の補修は難しい。
どこで買うか
入手の方法
生産が終了しているため、中古での入手による。
相場は状態と色で幅があり、一定していない。
実物を確認する
樹脂の状態は実物で確かめられるとよい。割れと欠けは見落としやすい。
詰め物を持たない座り心地も現物で分かる。
中古で確認する箇所
製造の時期によって色が異なる。年式を確かめる。
確認箇所は、樹脂の割れと欠け、色の変化、脚の先端のゴムの部材、重ねた際の傷である。
購入前チェックリスト
- 生産が終了していること(中古での入手による)
- 樹脂の割れと欠け(補修が難しい)
- 日光による色の変化
- 脚の先端のゴムの部材の摩耗と欠損
- 部品の供給が期待できないこと
- 詰め物を持たないこと
- 置き場所(幅約470 × 奥行約500mm)
- 重ねた際の傷
よくある質問
- いまでも購入できますか?
- 生産は終了しており新品では入手できません。中古で流通し、相場は状態と色で幅があり一定していません。
- どのような構造ですか?
- 厚さ3mmのガラス繊維で強化した樹脂を一体で成形します。脚はS字の断面で薄い材で強度を保ち、脚の先端のゴムの部材のみ別部品です。
- 中古で何を確認すればよいですか?
- 樹脂の割れと欠け、日光による色の変化、脚の先端のゴムの部材の摩耗と欠損、重ねた際の傷をお確かめください。一体で成形するため割れた場合の補修は難しくなります。
- 重ねて収納できますか?
- できます。4脚を重ねた状態は高さ約930×幅470×奥行620mmです。重ねる際は樹脂どうしが触れるため傷をお確かめください。
- 屋外で使えますか?
- ガラス繊維で強化した樹脂のため用いられます。ただし日光で色が変わるため、中古では変色した個体もあります。
- 座り心地はどうですか?
- 座面と背もたれが連続する曲面で、詰め物を持たないため樹脂が身体に直接触れます。座布団を用いることもできます。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅約470×奥行約500×高さ約749mm、座面の高さは約450〜470mmです。重量は約4.5kgで片手で持ち上げられる範囲にあたります。
- 収蔵されている美術館はありますか?
- ニューヨーク近代美術館(セレーネ スタッキングチェア、1968年、収蔵番号412.1972.1-3)とヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(1968年、CIRC.280-1970)が収蔵しています。