1950年代末から1970年代初めにかけて、宇宙開発への関心を背景に現れた造形を指す語。球や楕円の曲面と成形プラスチックの多用を特徴とする。
スペースエイジ
スペースエイジとは、1950年代末から1970年代初めにかけて、宇宙開発への関心を背景に現れた造形を指す語のこと。球や楕円などの曲面と、成形したプラスチックの多用を特徴とする。英語では Space Age と書く。
解説
時期の目安は、1957年のスプートニク打ち上げから1969年の月面着陸を経て、1970年代初めまでとされる。ただしこの語も同時代の運動名ではなく、後年に括られた分類にあたる。宣言や綱領はなく、共有されていたのは主題と素材のほうである。
造形を成立させたのは加工技術の側だった。ポリウレタンフォームの型成形、ガラス繊維強化プラスチック、射出成形によって、木や金属の骨組みを前提としない形が可能になる。脚と座と背という部位の区別を消し、ひとつながりの殻として椅子を作る一体成形の試みが集中したのがこの時期である。ヴェルナー・パントンのパントンチェアは、1967年にガラス繊維強化ポリエステルで150脚の初期生産が行われ、一枚のプラスチックから片持ちの椅子を成形した最初の例になった。エーロ・アールニオのボールチェアは、球を切り取った内側に座る空間をつくり、家具と小部屋の中間に置いた。
色彩は白と原色を基調とし、木目や織りの質感を積極的に消す方向へ向かう。素材が石油由来であったことは、そのまま終わりの理由にもなった。1973年の石油危機で原料の価格が上がり、プラスチックを大量に使う家具の生産条件は大きく変わった。
基本情報
| 英語表記 | Space Age |
|---|---|
| 指す時期 | おおむね1950年代末-1970年代初め |
| 主な素材 | ポリウレタンフォーム、ガラス繊維強化プラスチック、ポリプロピレン |
| 主な地域 | デンマーク、フィンランド、フランス、イタリア |
Reference
- Panton Chair|About Vitra: Original(Vitra)
- https://www.vitra.com/en-us/about-vitra/original/panton-chair
- Panton Chair|Collection(verner-panton.com)
- https://www.verner-panton.com/en/collection/panton-chair/