Skipper(スキッパー)
Skipperは、イタリア・ミラノを拠点とした家具メーカーである。1970年代から1990年代にかけて、建築家Angelo Mangiarottiの設計による家具を製造した。接着剤やねじを用いず、大理石の自重で天板と脚部を固定する接合の方式を製品化した点に技術上の特徴がある。同社が手がけたMangiarottiの家具の多くは、現在アガペカーサが製造権を引き継いで生産している。
事業と製造の実体
Skipperの製造を規定していたのは、接合部を持たない構成をどう成立させるかという条件である。エロス ダイニングテーブルでは、円錐形に加工された脚が天板の開口部へ差し込まれ、天板自体の重量によって固定される。接着剤もねじも用いない。
この方式では、脚部の円錐の角度と天板の開口部の角度が一致していなければ固定されない。大理石は硬く脆いため、加工の誤差が割れにつながる。切削の精度がそのまま製品の成否を決める構成にあたる。
素材は大理石と青銅が中心となる。いずれも重量のある材で、重量そのものを接合の手段として用いる設計と対応している。
製品には棚の体系や長椅子も含まれ、それぞれ異なる接合の方式が検討された。
沿革
Skipperはイタリア・ミラノを拠点とする家具メーカーとして活動した。1970年代から1990年代にかけて、Angelo Mangiarottiの設計による家具を数多く製造している。
1971年にはエロス ダイニングテーブルの系列が発表された。以後、1978年のコンソール、1981年の棚の体系、1985年の卓、1990年の長椅子が加えられている。
現在、Skipperが手がけたMangiarottiの大理石の家具の多くは、アガペカーサが製造権を引き継いで生産している。Skipper名義の製品は、製造元の表示が残る中古の家具として市場で取引される。
デザイナーとの協働
SkipperはAngelo Mangiarottiの設計を製造する事業体として活動した。素材の性質から接合の方法を導く設計であるため、製造側には加工の精度が求められる構成にあたる。
Mangiarottiは建築家で、接着剤やねじに頼らずに構造を成立させる方針を家具に適用した。
Angelo Mangiarottiの設計思想や経歴について詳しくはAngelo Mangiarottiプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
エロス ダイニングテーブルは1971年発表の卓の系列である。円錐形の脚が天板の開口部へ差し込まれ、天板の重量によって固定される。
このほか、1978年のコンソール、1981年の棚の体系、1985年の卓、1990年の長椅子を製造した。
基本情報
| ブランド名 | Skipper(スキッパー) |
|---|---|
| 所在地 | イタリア・ミラノ |
| 主な製造期間 | 1970年代〜1990年代 |
| 対象となる設計者 | Angelo Mangiarotti |
| 現在の生産 | Mangiarottiの家具の多くはAgapecasaが製造権を引き継ぐ |
| 事業内容 | 家具の製造 |
Reference
- Agapecasa - 公式サイト
- https://www.agapecasa.it