Agapecasa(アガペカーサ)
Agapecasaは、イタリアの浴室設備・家具メーカーAgapeが2010年に立ち上げた家具のブランドである。建築家Angelo Mangiarotti(1921年〜2012年)が1950年代から1990年にかけて手がけた家具の製造権を2008年に取得し、原設計にもとづく生産を行う。接着剤やねじに頼らず、素材の重量や形状そのものを接合の手段とする構成が製品に共通する。Mangiarotti財団との連携のもとで運営されている。
事業と製造の実体
Agapecasaの事業は、Angelo Mangiarottiの設計を現在の生産条件で製品化することにある。原設計の図面と試作をもとに、Agapeの共同創業者である建築家Gianpaolo Benediniらが一点ずつ分析し、現在の品質、強度、安全の基準に合わせて再設計したうえで製造する。
製品に共通するのは、接合の方法である。エロス ダイニングテーブルは、大理石の天板と円錐形の脚部を、天板の重量そのもので固定する構成を採る。脚部の先端が天板の穴に差し込まれ、天板が沈み込むことで両者が締まる。接着剤もねじも用いない。
この方式では、穴と脚部の角度の精度が固定の強さを決める。大理石は硬く脆い材で、加工の誤差が割れにつながるため、切削の精度が製品の成否を左右する。
1959年発表の卓では、円錐形の青銅の脚がロストワックス鋳造で成形される。素材ごとに異なる工程を要するため、製品によって製造先が分かれる構成にあたる。
沿革
母体となるAgapeは、1973年にイタリア北部マントヴァ県でBenedini家が創業した。当初は浴室の家具を手がけている。
2000年代初頭、AgapeとAngelo Mangiarottiとの協働が始まった。洗面器などの製品を通じて関係が深まっている。
2008年、AgapeはMangiarottiの家具の製造権を取得した。Gianpaolo Benediniと同人の事務所が、原設計を現在の生産条件へ移す作業を進めている。
2010年、この成果を扱う家具のブランドとしてAgapecasaが立ち上げられた。運営はMangiarotti財団との連携のもとで行われる。
デザイナーとの協働
AgapecasaはAngelo Mangiarotti一人の設計を対象とするブランドで、新規の設計を委嘱する構成は採らない。原設計の図面と試作を分析し、現在の基準に合わせて再設計する作業が事業の中心にあたる。
Mangiarottiは素材の性質から接合の方法を導く設計を行った建築家で、接着剤やねじに頼らない構成が製品に共通する。
Angelo Mangiarottiの設計思想や経歴について詳しくはAngelo Mangiarottiプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
エロス ダイニングテーブルは1971年発表の卓である。大理石の天板と円錐形の脚部を、天板の重量そのもので固定する構成を採る。接着剤もねじも用いない。
このほか、大理石を用いた卓の系列、1959年発表の青銅の脚を持つ卓、V字形の要素を組み合わせる家具の体系、スイスの文化施設のために手がけられた卓と椅子を扱う。
基本情報
| ブランド名 | Agapecasa(アガペカーサ) |
|---|---|
| ブランドの設立 | 2010年 |
| 母体企業 | Agape(1973年創業) |
| 製造権の取得 | 2008年 |
| 本社所在地 | イタリア・マントヴァ県 |
| 対象となる設計者 | Angelo Mangiarotti(1921年〜2012年) |
| 事業内容 | 家具の製造および販売 |
| 公式サイト | https://www.agapecasa.it |
Reference
- Agapecasa - 公式サイト
- https://www.agapecasa.it