Hayon Studio(アジョン・スタジオ)
Hayon Studioは、スペインの美術家・設計者Jaime Hayon(1974年生)が2000年に設立した設計事務所である。家具、陶磁器、ガラス、繊維製品、室内空間、大型の設置作品、数を限った作品までを扱う。動物や植物、菓子といった日常の対象を出発点とし、その特徴を拡大した造形を用いる点に特徴がある。バレンシア、バルセロナ、イタリア・トレヴィーゾに拠点を持つ。
事業と製造の実体
Hayon Studioの制作は、工業的な量産と、一点ずつ手をかける工芸的な制作の双方にまたがる。素材ごとに産地の職人と組む構成が採られ、ガラス、陶磁、木、金属それぞれで異なる工房が関わる。
造形は素描から立体へ展開される。動物や器物の特徴を拡大・誇張する手法を用いるため、成立する形は素材の加工条件に左右される。陶磁であれば焼成時の収縮と変形、ガラスであれば吹きの限界が形の範囲を決める。
グリーンチキンは、鶏の形を拡大した揺り椅子である。ファイバーグラスの積層成形により、曲面の多い外形を継ぎ目なく作る。表面はラッカーで仕上げられ、光沢のある面が形の輪郭を強調する。2006年に上海の画廊で開かれた展示のために構想され、8点を限りとしてイタリアの職人が制作した。
Jaime Hayonはマドリードとパリで工業デザインを学び、Benettonの研究機関で設計部門を率いた経歴を持つ。この経験が、案を製造の条件へ落とし込む作業の背景にある。
沿革
Jaime Hayonは1974年にマドリードで生まれた。マドリードで工業デザインを修めたのち、パリの国立高等装飾美術学校で学んでいる。1990年代後半にはイタリアのBenettonの研究機関に加わり、設計部門を統括した。
2000年、独立してHayon Studioを設立した。2003年にはロンドンの画廊で個展を開き、家具と美術の双方にまたがる作風が取り上げられている。
以後、家具メーカーとの協働に加えて、美術館や画廊での発表、都市空間の設置作品へと活動の範囲を広げた。
2008年発表のグリーンチキンは、アトランタのハイ美術館が所蔵しており、収蔵番号2015.6として登録されている。
デザイナーとの協働
Hayon Studioは設計事務所であり、自主の制作とブランドとの協働の双方を行う。前者では画廊を通じて数を限った作品を発表し、後者では各ブランドの生産条件に合わせた製品を設計する。
協働したブランドには、スペインのBD Barcelona、Fritz Hansen、陶磁のBosa、Cassinaなどがある。
主な製品群
グリーンチキンは2008年発表の揺り椅子である。鶏の形を拡大し、ファイバーグラスの積層成形で作られる。緑のラッカーで仕上げられ、8点を限りとして制作された。
このほか、BD Barcelonaのための家具の系列(2006年)、Fritz Hansenのための椅子、陶磁器やガラスの製品を扱う。
基本情報
| 名称 | Hayon Studio(アジョン・スタジオ) |
|---|---|
| 設立 | 2000年 |
| 主宰者 | Jaime Hayon(1974年生) |
| 拠点 | スペイン・バレンシア、バルセロナ、イタリア・トレヴィーゾ |
| 事業内容 | 家具・陶磁器・ガラス・繊維製品・室内空間・設置作品の設計 |
| 公式サイト | https://hayonstudio.com |
Reference
- Hayon Studio - 公式サイト
- https://hayonstudio.com