Fiam Italia(フィアム)
Fiam Italiaは、イタリア・マルケ州タヴッリアに拠点を置くガラス家具のメーカーである。1973年、Vittorio Liviが設立した。一枚の板ガラスを高温で曲げる成形技術を核とし、支柱や接着による補助の構造を持たずに、曲げたガラス自体が強度と形状を担う家具を手がける。1987年に発表された肘掛け椅子は、この方式を椅子へ適用した例にあたる。
事業と製造の実体
Fiam Italiaの製造を規定しているのは、板ガラスの曲げ加工である。厚みのある板を加熱して型に沿わせ、その後強化する工程を経る。曲げた面は平板より剛性が高く、脚、座、背といった要素を一枚の連続した面で成立させられる。
この方式では、曲率と厚みの関係が強度を決める。曲げが緩ければ剛性が上がらず、急であれば加熱時に割れる危険が増す。加熱の温度、型に沿わせる時間、冷却の速度が仕上がりを左右するため、工程の管理が製品の性能そのものになる。
ゴーストチェアは、一枚の曲げガラスから成る肘掛け椅子である。座、背、肘、脚が継ぎ目なく連続し、金属の部材を持たない。厚さ12ミリの板を曲げて構成されるため、切り出しの寸法と曲げの位置が形の全体を決める。
ガラスは透明であるため、加工の痕跡や気泡がそのまま見える。研磨と縁の処理も仕上がりに直結する。同社は工業的な加工と手作業を組み合わせる構成を採る。
沿革
1973年、Vittorio Liviがイタリア・マルケ州タヴッリアでFiam Italiaを設立した。板ガラスの曲げ加工を家具へ応用する事業として始まっている。
初期の製品には、一枚の曲げガラスから成形した卓がある。以後、同社はこの技術を家具の全般へ広げた。
1987年、Cini BoeriとTomu Katayanagiの協働によるゴーストチェアが発表された。同じ年、雑誌『Interni』が主催する賞を受けている。
現在もタヴッリアで製造を行い、卓、椅子、鏡、収納などを扱う。
デザイナーとの協働
Fiam Italiaの製品開発は、外部の設計者と自社の技術部門の往復によって進む。ガラスの曲げ加工が扱える形の範囲を規定するため、設計案は加熱と成形の可否と並行して検討される。金属や木材と異なり、後から部材を足して補強することができない点も条件になる。
協働相手にはCini Boeri、Tomu Katayanagi、Vico Magistretti、Philippe Starck、Ron Aradらがいる。
Cini Boeriの設計思想や経歴について詳しくはCini Boeriプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
ゴーストチェアは1987年設計の肘掛け椅子である。一枚の曲げガラスから成り、座、背、肘、脚が継ぎ目なく連続する。金属の部材を持たない。
このほか、一枚の曲げガラスによる卓、鏡、収納を扱う。
基本情報
| ブランド名 | Fiam Italia(フィアム) |
|---|---|
| 設立 | 1973年 |
| 創業者 | Vittorio Livi |
| 本社・生産拠点 | イタリア・マルケ州タヴッリア |
| 事業内容 | ガラス家具の設計、製造および販売 |
| 公式サイト | https://www.fiamitalia.it |
Reference
- Fiam Italia - 公式サイト
- http://www.fiamitalia.it
- Wikidata - Fiam Italia
- https://www.wikidata.org/wiki/Q48808666