このページについて
EMテーブルは、ジャン・プルーヴェが1950年に設計しヴィトラが製造するテーブルである。曲げ加工したスチール板の三角形の脚を、金属のバーで連結する。天板は複数の素材と寸法から選べる。
このページでは、選べる寸法と天板の素材、脚の構造が使い勝手に及ぼす条件、同種のテーブルとの比較、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジャン・プルーヴェの設計思想や経歴について詳しくはジャン・プルーヴェ プロフィールページをご覧ください。
EMテーブルのデザインストーリーについて詳しくはEMテーブル紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
EMテーブルはVitraがプルーヴェ家との協力のもと、ヴィトラデザインミュージアム所蔵のアーカイブを基に製造している正規復刻品である。オリジナルの設計精神を尊重しつつ、現代的な使用環境に最適化された仕様となっている。
| 正式名称 | EMテーブル / EM Table(EMターブル) |
|---|---|
| 製造国 | ドイツ |
| 構造 | 曲げ加工したスチール板による三角形の脚を、金属のバーで連結する。バーが荷重を左右の脚へ分散させる |
| サイズ展開 | 幅1,800/2,000/2,200/2,400/2,600mm の5種。奥行900mm、高さ740mmは共通 |
| 天板:ソリッドウッド(無垢集成材) | 厚さ34mm。オイル仕上げ。オーク(明・濃)、ウォルナットから選ぶ |
| 天板:ベニヤ(突板) | 厚さ39mm。ラッカー仕上げ。オーク(明・濃)から選ぶ。幅2,000mmと2,400mmのみ |
| 天板:HPLラミネート | 厚さ40mm。アイボリーと濃灰から選ぶ |
| ベース素材 | 曲げ加工したスチール板と鋼管。粉体塗装による |
| ベースカラー | 複数の色から選ぶ。同じ設計者による椅子の色と揃えられる |
| 参考価格帯(税込目安) | ヴィトラは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。寸法、天板の素材、脚の色の組み合わせで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 組立 | 組立式。販売店によっては組み立ての手配ができる |
| 保証 | Vitra製品保証プログラム対象 |
類似商品・競合との比較
テーブルは、脚をどこに置くかで座れる位置が決まる。四隅に脚を立てるか、内側へ寄せるかによって、収まる人数と椅子の配置が変わる。
| 比較項目 | EMテーブル | プラットナー ダイニングテーブル | ナカシマ フリーエッジテーブル |
|---|---|---|---|
| 脚の配置 | 両端に三角形の脚。バーで連結 | 中央に支柱 | 板の形により異なる |
| 脚のない範囲 | 両端の脚のあいだ | 天板の外周 | 脚の形式による |
| 短辺に座れるか | 脚が張り出すため制約がある | 座れる | 脚の形式による |
| 天板の選択 | 無垢材/突板/ラミネートから選ぶ | 製品による | 一枚板。縁の形は板に従う |
| 寸法の展開 | 幅1,800〜2,600mmの5種 | 製品による | 板の形に従う(選べない) |
選び分けの目安
- 長辺に多く座る場合
- 脚が両端に寄っているため、長辺の中央には脚がない。椅子を並べる位置に制約が少ない。
- 短辺にも座る場合
- 三角形の脚が短辺側へ張り出す。人が座れるかは寸法と脚の位置による。中央に支柱を置く方式では、この制約がない。
- 天板の素材を選びたい場合
- 無垢材、突板、ラミネートから選べる。手入れの手間と経年での変化が異なる。
使用感と設置条件
脚の位置
三角形の脚は天板の両端に寄せて配される。長辺の中央には脚がないため、椅子を並べる位置に制約が少ない。
いっぽうで、脚は下端に向かって外へ広がる。短辺側に人が座る場合、脚が膝に当たるかを確認する。幅の大きい寸法ほど脚のあいだが広がるため、この点は寸法によって変わる。
脚どうしを連結するバーは天板の下を通る。座る位置によっては、足がこのバーに当たる。
寸法の選択
幅は1,800/2,000/2,200/2,400/2,600mmの5種。奥行900mm、高さ740mmは共通する。
1人あたりの必要な幅を600mm程度とすると、幅1,800mmで長辺に3人ずつが座れる。ただし脚の位置により、端の椅子を寄せられる範囲が決まる。
突板の天板は幅2,000mmと2,400mmのみに用意される。他の寸法では無垢材かラミネートから選ぶことになる。
搬入と組み立て
組立式のため、天板と脚に分けて搬入できる。ただし天板は最大で幅2,600mmあり、この長さが通る経路が要る。階段の踊り場やエレベーターの寸法を事前に測っておく。
販売店によっては組み立ての手配ができる。
経年変化とメンテナンス
天板の素材ごとに起きること
無垢材はオイル仕上げで、塗膜をつくらない。水分が付くと染み込むが、表面を研磨してオイルを入れ直すことで対処できる。湿度の変化で伸縮する。
突板はラッカー仕上げで、塗膜が水分を防ぐ。いっぽうで塗膜が傷むと部分的な補修が難しい。表層が薄いため、深い傷では下地が出る。
ラミネートは硬く、傷と汚れに強い。角と縁は欠けやすく、剥がれると下地が露出する。
脚の塗装
粉体塗装は塗膜が厚く傷に強いが、剥がれると下地の金属が露出する。脚は床に近く、掃除機や椅子が当たる位置にある。
日常の手入れ
- 無垢材の天板
- 乾いた布で拭く。水分はすぐに拭き取る。年に一度程度オイルを塗り重ねる。
- 突板・ラミネートの天板
- 固く絞った布で拭ける。研磨剤は表面を損なう。
- 脚
- 乾いた布で拭く。塗装が剥がれた箇所は、錆が出る前に取扱店へ相談する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決める項目は、幅(5種)、天板の素材と色、脚の色である。突板の天板は幅2,000mmと2,400mmのみである点に注意する。
実物を確認する
脚が短辺側へどの程度張り出すかは、写真では分かりにくい。短辺にも座る予定がある場合、実物で確かめられるとよい。
天板の素材は見え方と手触りが異なる。無垢材は木目が個体ごとに異なる。
中古の流通
2002年以降の再生産品が流通している。当時のものは別の会社が製造しており、現行品とは仕様が異なる。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、天板の傷と反り、脚の塗装の剥がれと錆、脚と天板の接合部の緩み、連結バーの変形である。
購入前チェックリスト
- 幅の選択(1,800/2,000/2,200/2,400/2,600mm)
- 天板の素材(無垢材/突板/ラミネート。突板は2,000mmと2,400mmのみ)
- 脚の色
- 短辺に座る予定があるか(脚が張り出す)
- 連結バーの位置(足が当たる場合がある)
- 搬入経路(天板は最大2,600mm)
- 組み立ての手配
- 天板の素材ごとの手入れを継続できるか
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ヴィトラは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。寸法、天板の素材、脚の色の組み合わせで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- ヴィトラの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- どの幅を選べばよいですか?
- 幅は1,800/2,000/2,200/2,400/2,600mmの5種で、奥行900mm、高さ740mmは共通です。1人あたりの必要な幅を600mm程度とすると、幅1,800mmで長辺に3人ずつが座れます。ただし脚の位置により、端の椅子を寄せられる範囲が決まります。
- 短辺にも座れますか?
- 三角形の脚が短辺側へ張り出すため、脚が膝に当たるかをご確認ください。幅の大きい寸法ほど脚のあいだが広がるため、この点は寸法によって変わります。脚どうしを連結するバーも天板の下を通るため、座る位置によっては足が当たります。
- 天板はどの素材を選べばよいですか?
- 無垢材(厚さ34mm、オイル仕上げ)、突板(厚さ39mm、ラッカー仕上げ)、ラミネート(厚さ40mm)から選べます。無垢材は水分が染み込みますが研磨とオイルの塗り直しで対処できます。突板は塗膜が水分を防ぎますが部分的な補修が難しくなります。ラミネートは傷と汚れに強い一方、角と縁が欠けやすくなります。
- 突板の天板はどの幅でも選べますか?
- 幅2,000mmと2,400mmのみに用意されています。他の寸法では無垢材かラミネートから選ぶことになります。
- 搬入できますか?
- 組立式のため天板と脚に分けて搬入できます。ただし天板は最大で幅2,600mmあり、この長さが通る経路が必要です。階段の踊り場やエレベーターの寸法を事前にお測りください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 無垢材の天板は乾いた布で拭き、水分はすぐに拭き取ってください。年に一度程度オイルを塗り重ねます。突板とラミネートの天板は固く絞った布で拭けますが、研磨剤は表面を損ないます。脚は乾いた布で拭き、塗装が剥がれた箇所は錆が出る前に取扱店へご相談ください。