概要

カーリデスク(Kaari Desk)は、パリを拠点とする兄弟デザイナー、ロナン&エルワン・ブルレックが2015年に発表したデスクである。名称はフィンランド語でアーチを意味する。曲げたスチールバンドとオークの無垢材を組み合わせる。アルテックとブルレック兄弟による最初の協働にあたる。

構造の原理

垂直の荷重はオークの無垢材が受け、曲げたスチールバンドが斜め方向の力を受け持つ。木は圧縮に強いが、横からの力で接合部が緩む。斜材を入れれば三角形が生じ、変形しにくくなる。木の斜材では断面が太くなるが、スチールなら薄い帯で同じ役割を果たせる。

同じアルテックのテーブル81に用いられるL字脚も、部材を共通化して複数の家具に展開する構成をとる。カーリでは無垢材とスチールバンドの組み合わせが共通部材となり、丸テーブル、長方形テーブル、壁掛けの棚へも展開される。

素材と仕上げ

脚にはオークの無垢材を用い、クリアまたは黒のラッカー仕上げを選べる。斜材は平らに圧延した鋼に黒の粉体塗装を施す。板状の断面のため、正面から見ると線として、側面から見ると面として現れる。

天板はリノリウムまたは高圧積層板から選べる。リノリウムはつや消しで筆記に向き、積層板は光沢があり傷が付きにくい。厚みは約24mmで、縁には黒のABSバンドが回される。

評価と影響

斜材で三角形をつくる構成は、脚を斜めに配して接地の間隔を広げる方法とは別に、部材の交差だけで剛性を得る。同じブルレック兄弟によるコペンハーグ ダイニングテーブルは脚を傾ける方向をとる。

カーリデスクの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。

基本情報

デザイナー ロナン&エルワン・ブルレック
ブランド アルテック(Artek)
型番 REB 005
発表年 2015年
寸法 幅150cm×奥行65cm×高さ75cm
脚部 オーク無垢材(ナチュラル/ブラックラッカー)、保護用クリアバーニッシュ
ブレース 平圧延鋼、黒色パウダーコーティング
天板 リノリウム(ブラック)またはHPL高光沢(ブラック)、厚み約24mm
エッジバンド ABS、ブラック