概要

Eclisseは、ヴィコ・マジストレッティが1965年に設計しアルテミデが1967年に発表したテーブルランプである。3つの半球で構成され、内側のシェードを回すことで光の量を変えられる。1967年にコンパッソ・ドーロを受けている。

デザインコンセプト

構成はベースの半球、固定された外殻、内側で回転するシェードの3つによる。回転する部材で光を遮る方式は、可動式のシールドを持つ手提げランタンに用いられてきた形式にあたる。名称は天体の食による。

特徴

内側のシェードを回すと、光源が覆われる割合が連続的に変わる。電気的な調光では光源の色温度が下がるが、物理的に遮る方式なら光の色は変わらず量だけが減る。完全に覆えば、外殻の開口から漏れる光だけが残る。寸法は直径120mm×高さ180mm。壁面にも取り付けられる。

素材と仕上げ

初期はプレス加工したアルミニウムによる。現在は塗装した金属を用い、複数の色と、真空蒸着による金属仕上げが選べる。半球は絞り加工で成形されるため、継ぎ目を持たない。

エピソード

初期の仕様では内側のシールドも金属製であったため、長時間の点灯後に触れると高温になっていた。1960年代後期、回転シェードの周囲に樹脂製のリングが追加された。樹脂は金属より熱伝導率が低く、同じ温度でも触れたときに熱が伝わりにくい。この改良は以降の標準仕様となっている。

評価と影響

光量を機構で変える点では、同じアルテミデのティツィオが電気的に2段階へ切り替えるのとは異なる。可動する部材で光源を覆う扱いはムーンランプとも共通するが、あちらは複数の板を開閉し、こちらは半球を回す。

1967年の発売以来、基本設計を変えずに生産が続いている。

収蔵

以下の収蔵が確認できる(MoMA=ニューヨーク近代美術館)。同館は「Eclisse Table Lamp」として登録している。

  • MoMA エクリッセ テーブルランプ(1965年) 収蔵番号 1223.1968

基本情報

デザイナー ヴィコ・マジストレッティ(Vico Magistretti)
ブランド Artemide(アルテミデ)
デザイン年 1965年
発売年 1967年
サイズ 直径120mm × 高さ180mm
素材 スチール、テクノポリマー
光源 E14口金 最大25W(LED対応)
受賞歴 コンパッソ・ドーロ賞(1967年)
ウィーン国際家具見本市(Wiener Möbelsalons International)銀メダル(1970年)
収蔵美術館 ニューヨーク近代美術館(MoMA、収蔵番号1223.1968、27.1997、2266.2001)