このページについて
チーフテンチェアは、フィン・ユールが1949年に設計した椅子である。ハウス・オブ・フィン・ユールが製造する。木の枠が張地を支える構成による。幅1,000mm、座面の高さ345mm。
このページでは、寸法と設置、木の枠と張地の関係、樹種と革の選択、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
フィン・ユールの設計思想や経歴について詳しくはフィン・ユール プロフィールページをご覧ください。
チーフテンチェアのデザインストーリーについて詳しくはチーフテンチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
チーフテンチェアの正規品は、デンマークのハウス オブ フィン・ユール(旧ワンコレクション)が製造している。フレームはウォールナットまたはオークの無垢材で、座面と背もたれはデンマーク国内で手作業により革張りされる。背もたれにはボタン留めのタフティングが施される。以下に仕様を示す。
| 正式名称 | チーフテンチェア |
|---|---|
| 現行製造ブランド | ハウス・オブ・フィン・ユール |
| フレーム素材 | 2種の樹種から選ぶ。いずれも無垢材による |
| 張地 | 革。複数の等級から選ぶ。等級によって色の選択肢が異なる |
| サイズ | 幅1,000 × 奥行880 × 高さ925mm。座面の高さ345mm |
| 構造 | 木の枠が座面と背もたれを支える。座面と枠が離れる箇所がある |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の作品では、MoMA と AIC が複数点を収蔵している |
| 価格 | ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。樹種と革の等級で価格が変わる |
この椅子の構造は、フレームと座面・背もたれを視覚的に切り離す点に尽きる。木のフレームが荷重を受け、座面と背もたれはそこに浮かぶように取り付く。背もたれを支える垂直の部材は後脚とステップジョイントで接続され、側面に三角形の輪郭を描く。1949年の展覧会でこの構造を製作できる職人はニールス・ヴォッダーだけだった。他の工房は、形が風変わりで技術的に面倒だとして引き受けなかったと記録されている。
寸法と設置
幅1,000 × 奥行880 × 高さ925mm。1人で座る椅子としては大きい部類にあたる。
座面の高さは345mm。低い部類にあたる。立ち座りの動作を確かめられるとよい。
置き場所を実測する。搬入経路もあわせて確かめる。
脚は木のため、床に接する箇所も木による。床材によっては傷が付く。
選び分けの目安
- 置き場所を決める場合
- 幅1,000 × 奥行880mm。大きい部類にあたる。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さ345mm。低い部類にあたる。実際に座って確かめる。
- 床材を確かめる場合
- 木の脚が床に接する。保護材の要否を確かめる。
木の枠と張地の関係
木の枠が座面と背もたれを支える。座面と枠が離れる箇所がある。
そのため、枠の木部が外から見える。木目と仕上げが印象に関わる。
離れた箇所には隙間が生じる。落ちたものが入り込む場合がある。
張地と枠は別に手入れする。素材が異なるためである。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 枠の木部が外から見える。木目と仕上げが印象に関わる。
- 手入れの手間を考える場合
- 張地と枠を別に手入れする。素材が異なる。
- 使い勝手を確かめる場合
- 座面と枠のあいだに隙間が生じる箇所がある。
樹種と革の選択
枠は2種の樹種から選ぶ。いずれも無垢材による。
張地は革による。複数の等級から選び、等級によって色の選択肢が異なる。
樹種と革の色の組み合わせで見え方が変わる。枠が見える構成のためである。
受注生産にあたる。組み合わせを決めてから製作される。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 樹種と革の色の組み合わせによる。取扱店に相談する。
- 色を選びたい場合
- 革の等級によって選択肢が異なる。
- 納期を考える場合
- 受注生産にあたる。取扱店に確認する。
同種の椅子との比較
椅子は枠の構成と座面の高さで性格が分かれる。
| 比較項目 | チーフテンチェア | パパベアチェア | PK9 チェア(チューリップチェア) |
|---|---|---|---|
| 枠 | 木(外から見える) | 木(肘掛けの先端が見える) | 金属の脚 |
| 座面の高さ | 345mm | 420mm | 430mm |
| 幅 | 1,000mm | 900mm | 580mm |
| 張地 | 革(等級から選ぶ) | 布または革 | 革(等級から選ぶ) |
| 詰め物 | 持つ | 天然の素材による | 持たない |
選び分けの目安
- 置き場所を確かめる場合
- 幅1,000mm。他の製品より大きい。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さ345mm。より低い部類にあたる。
- 見え方で選ぶ場合
- 木の枠が外から見える。金属の脚とは印象が異なる。
使用感と設置条件
背もたれと肘掛け
背もたれは後ろに傾く。深く座る姿勢になる。
肘掛けは木による。腕を置く箇所が木の面にあたる。
座面の構成
詰め物に革を張る。木の枠に載る構成にあたる。
詰め物は経年で沈む。張地の交換とあわせて確認する。
搬入
幅1,000mmが通る搬入経路を確かめる。
組み立ての要否は取扱店に確認する。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
無垢材の枠は日光で色が変わる。湿度の変化で伸縮する。
革は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。
詰め物は経年で沈む。座る位置が偏ると差が生じる。
木の肘掛けは腕が触れる箇所にあたる。摩擦で艶が出る。
日常の手入れ
- 革の張地
- 乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。手入れの方法を取扱店に確認する。
- 木の枠
- 乾いた布で拭く。仕上げに応じた手入れを取扱店に確認する。
- 座面と枠の隙間
- 埃が溜まる場合がある。柔らかい刷毛で払う。
- 置き場所
- 直射日光、暖房の風、床暖房を避ける。革と木部の色が変わる。
修理と部品
張地の交換と詰め物の補修については、取扱店を通じて相談する。
枠の補修もあわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。樹種と革の等級を決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
座面の高さ345mmでの立ち座りは、実際に座って確かめられるとよい。
樹種と革の色の組み合わせも現物で分かる。
中古の流通
当初は別の製作者によるものであった。製法と素材が異なる場合があるため、年式を確かめる。
確認箇所は、革の伸びと乾燥、詰め物の沈み、枠の接合部、木部の割れと色の変化である。
購入前チェックリスト
- 置き場所(幅1,000 × 奥行880mm)と搬入経路
- 座面の高さ345mm(実際に座って確かめる)
- 樹種と革の等級の組み合わせ
- 木の枠が外から見えること
- 座面と枠のあいだに隙間が生じる箇所があること
- 木の肘掛け(腕を置く箇所が木の面)
- 木の脚が床に接すること
- 受注生産の納期
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。樹種と革の等級で価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- ハウス・オブ・フィン・ユールの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅1,000×奥行880×高さ925mmで、1人で座る椅子としては大きい部類にあたります。置き場所を実測し、搬入経路もお確かめください。
- 座面が低いと聞きました。
- 座面の高さは345mmで低い部類にあたります。背もたれが後ろに傾き深く座る姿勢になるため、立ち座りの動作を実際に座ってお確かめください。
- 木の部分は見えますか?
- 木の枠が座面と背もたれを支える構成で、枠の木部が外から見えます。木目と仕上げが印象に関わるため、樹種と革の色の組み合わせで見え方が変わります。
- 座面と枠のあいだに隙間はありますか?
- 座面と枠が離れる箇所があり、隙間が生じます。落ちたものが入り込む場合があり、埃も溜まるため柔らかい刷毛で払ってください。
- 樹種と革は選べますか?
- 枠は2種の樹種から選べ、張地は革で複数の等級から選べます。等級によって色の選択肢が異なります。受注生産のため組み合わせを決めてから製作されます。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 革の張地は乾いた柔らかい布で拭き、水分をすぐに拭き取ってください。木の枠は乾いた布で拭き、仕上げに応じた手入れを取扱店にご確認ください。張地と枠は素材が異なるため別に手入れします。