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ベルトイア サイドチェアは、ハリー・ベルトイアが1952年に設計しノールが製造する椅子である。溶接したスチールのロッドを格子に組み、座面と背もたれをひと続きのシェルとする。格子のあいだに隙間が残るため、背後が透けて見える。

このページでは、正規品の仕様と選べる仕上げ・張り地、正規品とライセンスを受けていない製品との差、座り方と設置の条件、屋外で使う場合の条件、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

ベルトイア サイドチェアの正規品はKnoll(1938年設立、ニューヨーク。現MillerKnoll)が製造する。フレームは溶接スチールロッドによるワイヤーメッシュ構造で、座面と背もたれが一体成形された格子状シェルとスレッドベースで構成される。ワイヤーの網目は曲面に合わせて場所ごとに間隔が変わる。現行品はワイヤーフレーム版に加え、モールドシェル版(プラスチックシェル、2015年復刻)とカウハイド版も展開されており、用途と空間に応じた選択肢が豊富である。正規品にはKnollロゴがフレームに刻印される。

正式名称 Bertoia Side Chair(ベルトイア サイドチェア / ベルトイア コレクション サイドチェア)
構造(ワイヤーフレーム版) 溶接したスチールのロッドを格子に組んだシェル(座面と背もたれが一続き)と、ベース。脚裏に樹脂の保護材が付く
フレーム仕上げ ポリッシュクローム / パウダーコート(ブラック / ホワイト / ブロンズ)。ツートーン版も展開
座面仕様(ワイヤー版) シートパッドなし / シートパッド付き(スナップボタン固定)/ フルカバー(フック脱着式)
モールドシェル版 プラスチックシェル(ブラック / ホワイト / レッドオレンジ / ブルー / イエロー)。1960年初出、2015年ベルトイア生誕100周年復刻
カウハイド版 プラスチックシェル+カウハイドレザー(ナチュラル / ブラック / ダークブラウン)
張地素材 Knollテキスタイル(Hourglass, Classic Boucle, Ultrasuede等)/ Spinneybeckレザー / ビニール / Prairie(屋外対応)
サイズ 幅540 × 奥行580 × 高さ730mm / 座面高460mm
屋外使用 パウダーコート仕上げ(ブラック / ホワイト)+Prairieシートパッドの組み合わせで屋外対応。モールドシェル版もブラック/ホワイトベースで屋外対応。クロームは屋内専用
価格 ノールは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。フレームの仕上げ、座面の仕様(パッドなし/パッド付き/フルカバー)、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける
保証 5年(正規品の場合)
認証 GREENGUARD室内空気品質認証取得。サステナブルデザイン
パーマネントコレクション ニューヨーク近代美術館(MoMA、1956年収蔵、収蔵番号449.1956.a-b)
スタッキング 不可

正規品とライセンスを受けていない製品の違い

権利者のライセンスを受けていない同型の製品が流通している。公表されている情報から確認できる差を整理する。仕様が公表されていない項目は「公表なし」と記し、推測では埋めていない。

公表されている仕様

ノールは、シェルが溶接したスチールのロッドによること、選べるフレームの仕上げ(研磨したクロームめっき、粉体塗装)、座面の仕様(パッドなし、パッド付き、フルカバー)、張り地の種別と品番、寸法、屋外で使える組み合わせの条件を公表している。

ライセンスを受けていない製品では、これらの仕様が製造者ごとに異なり、公表されていない場合が多い。ロッドの径と格子の間隔は外から確認できる箇所にあたる。

個体の識別

正規品にはブランドの刻印がある。中古で選ぶ場合、この表示の有無で判別できる。

比較項目 正規品(ノール) ライセンスを受けていない製品
シェル 溶接したスチールのロッド(公表) 公表なし
フレームの仕上げ 研磨したクロームめっき、粉体塗装(公表) 公表なし
座面の仕様 パッドなし/パッド付き/フルカバー(公表) 公表なし
張り地 品番まで公表。屋外用も含む 公表なし
屋外での使用 粉体塗装と屋外用パッドの組み合わせで可(公表) 公表なし
刻印 あり なし
メーカー保証 5年 対象外

類似商品・競合との比較

線材で面をつくる椅子は複数ある。線の組み方によって、身体の受け方と製造の工程が変わる。

比較項目 ベルトイア サイドチェア イームズ ワイヤーチェア ヒー・チェア
線の組み方 湾曲した格子。縁を絞って形をつくる 縦横のロッドを交差させ、縁を二重にする 細い棒を並べる
座面と背もたれ 一続きのシェル 一続きのシェル 分かれる
座面の仕様 パッドなし/パッド付き/フルカバー クッションを載せられる なし
屋外での使用 仕上げと張り地の組み合わせによる 粉体塗装の仕様がある 対応する
重ねられるか 不可 不可

選び分けの目安

座面を布や革で覆いたい場合
ベルトイア サイドチェアはフルカバーの仕様があり、格子を完全に覆える。透ける外観と覆う外観を選べる。
屋外に置く場合
粉体塗装のフレームと屋外用のパッドを組み合わせる。クロームめっきの仕上げは屋内向けである。
片付ける場面がある場合
この椅子は重ねられない。台数を並べたまま置く前提になる。

使用感と設置条件

座り方

座面高460mm。格子は荷重で撓み、身体の形に沿う。硬い板の上に座る感触にはならない。ただしパッドなしの仕様では、ロッドの線が身体に当たる。薄い衣服では線の間隔が感触として出る。

パッド付きは座面のみを覆い、格子の一部が見える。フルカバーは全体を覆うため、外観が大きく変わる。透ける構成を選ぶかどうかは、この仕様で決まる。

設置に要する寸法

幅540×奥行580mm。格子に隙間があるため、置いても視線が通る。壁際より、周囲を空けたほうが構成が読み取れる。

テーブルに寄せる場合、シェルの縁が天板の下端に当たらないかを確認する。重ねられないため、複数台を使うときは置いたままの場所を確保する。

屋外で使う場合

粉体塗装のフレームと屋外用の張り地を組み合わせた仕様が屋外に対応する。クロームめっきは屋内向けで、湿気の多い環境では点錆が出る。

格子に隙間があるため、雨は溜まらずに抜ける。ただし溶接した交点は塗膜が薄くなりやすく、そこから錆が進むことがある。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

クロームめっきは湿気の多い環境で点錆が出る。粉体塗装は塗膜が厚く傷に強いが、剥がれると下地の金属が露出する。溶接した交点は塗膜が薄くなりやすい。

張り地のパッドは、座る位置が偏るとその箇所だけ先に潰れる。取り外せる仕様であれば、位置を入れ替えて摩耗を均せる。

日常の手入れ

フレーム
乾いた柔らかい布で拭く。格子の交点に埃が溜まるため、掃除機のブラシ付きノズルで吸う。研磨剤を含むものはめっきと塗膜を傷める。
めっきの仕上げ
水滴が残ると輪染みになる。水気を残さないよう乾いた布で仕上げる。
パッド
取り外して手入れできる仕様であれば、掃除機で埃を吸う。素材ごとの手入れの方法は張り地により異なる。

どこで買うか

取扱店の調べ方

ノールは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

注文の際に決める項目は、フレームの仕上げ、座面の仕様(パッドなし/パッド付き/フルカバー)、張り地の種別と色、屋外で使うかどうかである。

実物を確認する

パッドなしの仕様では、ロッドの線が身体に当たる感触が体格によって変わる。座ってみないと分からない部分である。

フルカバーは外観が大きく変わるため、透ける構成を求めるかどうかを実物で確かめられるとよい。

中古の流通

相場は年式と状態で幅があり、一定していない。

確認箇所は、ブランドの刻印の有無、めっきの点錆、塗膜の剥がれ(とくに溶接した交点)、格子の変形、脚裏の保護材の有無である。パッドは別途入手できる場合がある。

購入前チェックリスト

  • フレームの仕上げ(クロームめっきは屋内向け)
  • 座面の仕様(パッドなし/パッド付き/フルカバー。外観が変わる)
  • 張り地の種別と色
  • 屋外で使う場合、粉体塗装と屋外用張り地の組み合わせか
  • 設置場所の寸法(幅540×奥行580mm)
  • テーブルに寄せる場合、シェルの縁と天板の下端の干渉
  • 重ねられないこと(複数台を置いたまま収める場所が要る)
  • 中古の場合、刻印の有無と溶接部の塗膜の状態

よくある質問

価格はどのくらいですか?
ノールは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。フレームの仕上げ、座面の仕様、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
どこで購入できますか?
ノールの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
座り心地はどうですか?
座面高460mmで、格子が荷重で撓み身体の形に沿います。硬い板の上に座る感触にはなりません。ただしパッドなしの仕様ではロッドの線が身体に当たり、薄い衣服では線の間隔が感触として出ます。
パッドは必要ですか?
座面の仕様は、パッドなし・パッド付き・フルカバーから選べます。パッド付きは座面のみを覆い格子の一部が見えます。フルカバーは全体を覆うため外観が大きく変わります。透ける構成を求めるかどうかで決まります。
屋外で使えますか?
粉体塗装のフレームと屋外用の張り地を組み合わせた仕様が屋外に対応します。クロームめっきは屋内向けで、湿気の多い環境では点錆が出ます。格子に隙間があるため雨は溜まらずに抜けますが、溶接した交点は塗膜が薄くなりやすく、そこから錆が進むことがあります。
重ねて収納できますか?
できません。複数台を使う場合は、置いたままの状態で場所を確保してください。
正規品かどうかはどう見分けますか?
ブランドの刻印があります。中古で選ぶ場合はこの表示の有無で判別できます。
手入れはどうすればよいですか?
フレームは乾いた柔らかい布で拭きます。格子の交点に埃が溜まるため、掃除機のブラシ付きノズルで吸ってください。研磨剤を含むものはめっきと塗膜を傷めます。めっきの仕上げは水滴が残ると輪染みになるため、水気を残さないよう乾いた布で仕上げてください。