このページについて

レッジェーラ646は、ジオ・ポンティが1952年に設計しカッシーナが製造する椅子である。細い木の部材で骨組みを構成し、重量は約3kg。座面はペーパーコードを編むものと、布や革を張るものから選べる。

このページでは、軽さがもたらす使い方の条件、選べる仕上げと座面、同種の椅子との比較、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

カッシーナが正規の復刻として製造する。2017年に生産が再開され、イタリアで製造されている。

正式名称 646 レッジェーラ / 646 Leggera
製造国 イタリア
フレーム素材 アッシュ材(無着色、黒、白の塗装)またはウォールナット材
座面仕様 ペーパーコードを編むもの(3色)、布を張るもの、革を張るものから選ぶ。張り地のカバーは取り外せる
座面構造(張り地仕様) 弾性のあるベルトの上に、成形したウレタンのクッションを載せる
サイズ 幅450 × 奥行470 × 高さ870mm
座面高 460mm
重量 約3kg
フレーム断面 ほぼ円形。同じ設計者によるスーパーレッジェーラは三角の断面をとる
スタッキング 不可
アームレスト付きモデル 肘掛けの付いた仕様が別に用意される
参考価格帯(税込目安) カッシーナは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。木部の仕上げと座面の仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける
納期 受注生産。納期は取扱店に確認する
保証 メーカー保証の対象
ミュージアム収蔵 MoMA レッジェーラ サイドチェア(model 646、1951年) 収蔵番号 596.1953

レッジェーラ646の最大の特徴は、ほぼ円形断面の支柱にある。先端に向かって徐々に細くなるテーパー形状は、椅子全体に繊細な軽やかさと優美さをもたらしている。19世紀のリグーリア州キアヴァリ村で製作されていた伝統的な木製椅子からインスピレーションを得ながらも、ポンティはモダンデザインの原則に基づいて形態を再解釈し、余分な装飾を一切排除したミニマルなフォルムを実現した。座面下の複数のクロスストラットは強度を確保しつつ、椅子の取り回しやすさにも寄与している。

類似商品・競合との比較

木の椅子は、部材を細くすることで軽さを得る。どこまで細くするかによって、重量と扱いやすさ、そして座面の仕様が変わる。

比較項目 レッジェーラ646 CH24 ウィッシュボーンチェア スーペルレッジェーラ 699
重量 約3kg 製品による 約1.7kg
フレームの断面 ほぼ円形 丸材と曲げ材 三角形
座面の仕様 ペーパーコード/布/革から選ぶ ペーパーコードを編む 籐を編む
肘掛け 付いた仕様が別にある 笠木が肘掛けを兼ねる なし
重ねられるか 不可 不可 不可

選び分けの目安

頻繁に位置を変える場合
約3kgと軽く、片手で持ち上げられる。掃除や配置換えの際に動かしやすい。
座面を選びたい場合
ペーパーコード、布、革から選べる。布と革のカバーは取り外せる。ペーパーコードのみの製品では、この選択がない。
さらに軽いものを求める場合
同じ設計者によるスーパーレッジェーラは約1.7kgで、フレームの断面を三角形にすることでこの重量を実現している。レッジェーラ646はほぼ円形の断面をとる。

使用感と設置条件

軽さがもたらすこと

重量は約3kg。一般的な木製の食卓椅子より軽く、片手で持ち上げられる。掃除の際に持ち上げる、配置を変えるといった動作が軽い力で行える。

そのかわり、床の上を引きずると動きやすい。座ったまま椅子を引き寄せる動作では、思ったより動く。脚裏の保護材の状態によっても変わる。

軽さは部材を細くすることで得られている。強い衝撃や、体重をかけた無理な姿勢には配慮する。

座面の選択

ペーパーコードを編むもの、布を張るもの、革を張るものから選ぶ。

ペーパーコードは編み目が沈んで身体に沿う。通気があり、蒸れにくい。傷んだ場合は編み直しになる。

布と革を張る仕様は、弾性のあるベルトの上に成形したウレタンのクッションを載せる。カバーは取り外せるため、洗うか張り替えられる。

設置に要する寸法

幅450×奥行470×高さ870mm、座面高460mm。背もたれが高く、一般的な食卓の椅子より上方に伸びる。

肘掛けの付いた仕様は幅が広がる。テーブルに寄せる場合、天板の下端に肘掛けが当たらないかを確認する。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

アッシュ材は日光を受けると色が変わる。無着色の仕上げでは変化が現れやすく、塗装の仕上げでは目立ちにくい。

部材が細いため、接合部にかかる力の割合が大きい。長年の使用で緩みが生じた場合、早めに対処する。

ペーパーコードは荷重で伸びる。座る位置が偏ると、その箇所だけ先に緩む。

日常の手入れ

木部
乾いた柔らかい布で拭く。水分を残さない。
ペーパーコードの座面
掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。水拭きはしない。
張り地の座面
カバーを取り外せる。手入れの方法は張り地により異なる。
接合部
緩みがないか定期的に確かめる。部材が細いため、緩みが進むと負担が集中する。

修理

ペーパーコードの編み直しや張り地の交換については、取扱店を通じて相談する。接合部の緩みも同様である。

どこで買うか

取扱店の調べ方

カッシーナは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

注文の際に決める項目は、木部の仕上げ(アッシュ材の無着色・黒・白、またはウォールナット材)、座面の仕様、肘掛けの有無である。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。

実物を確認する

約3kgという軽さは、持ってみないと分かりにくい。座面の仕様によって座り心地が変わるため、あわせて確かめられるとよい。

中古の流通

相場は年式と状態で幅があり、一定していない。

確認箇所は、接合部の緩み、木部の割れと色の変化、ペーパーコードの緩みと切れ、張り地の状態、脚裏の保護材の有無である。座面は編み直しや張り替えができる場合がある。

購入前チェックリスト

  • 木部の仕上げ(アッシュ材3種/ウォールナット材)
  • 座面の仕様(ペーパーコード/布/革)
  • 肘掛けの有無(付いた仕様は幅が広がる)
  • 設置場所の寸法(幅450×奥行470×高さ870mm)
  • テーブルに寄せる場合、天板の下端と肘掛けの干渉
  • 重ねられないこと
  • 軽いため床の上を動きやすいこと
  • 中古の場合、接合部の緩みと座面の状態

よくある質問

価格はどのくらいですか?
カッシーナは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。木部の仕上げと座面の仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
どこで購入できますか?
カッシーナの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
どれくらい軽いですか?
重量は約3kgです。一般的な木製の食卓椅子より軽く、片手で持ち上げられます。掃除の際に持ち上げる、配置を変えるといった動作が軽い力で行えます。そのかわり床の上を引きずると動きやすく、座ったまま椅子を引き寄せる動作では思ったより動きます。
座面はどれを選べばよいですか?
ペーパーコードを編むもの、布を張るもの、革を張るものから選べます。ペーパーコードは編み目が沈んで身体に沿い、通気があるため蒸れにくくなります。布と革の仕様は弾性のあるベルトの上に成形したウレタンのクッションを載せ、カバーを取り外して洗うか張り替えられます。
肘掛けは付いていますか?
肘掛けの付いた仕様が別に用意されています。幅が広がるため、テーブルに寄せる場合は天板の下端に肘掛けが当たらないかをご確認ください。
重ねて収納できますか?
できません。台数を並べたまま置く前提になります。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(Leggera Side Chair、model 646、1951年、収蔵番号596.1953)。
手入れはどうすればよいですか?
木部は乾いた柔らかい布で拭き、水分を残さないでください。ペーパーコードの座面は掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸い、水拭きはしないでください。張り地の座面はカバーを取り外せます。部材が細いため接合部にかかる力の割合が大きく、緩みがないか定期的にお確かめください。