布地を基材とし、その表面に合成樹脂を塗布・積層して天然皮革に似せた素材。合皮、フェイクレザーとも呼ばれる。
合成皮革
合成皮革とは、織物や編物を基材とし、その表面に合成樹脂を塗布または積層して、天然皮革に似た外観をもたせた素材のこと。合皮、フェイクレザーとも呼ばれる。
解説
基材の種類によって呼び分けがある。織物や編物を用いたものが合成皮革、不織布を用いたものが人工皮革である。後者は繊維が絡み合った構造が天然皮革の繊維層に近く、厚みや腰の点でより本革に寄せた素材とされる。いずれも表面には型押しによってしわや毛穴に似た模様が付けられている。
表面の樹脂には主に二種類が使われる。ポリ塩化ビニルを用いるものはPVCレザーと呼ばれ、表面が硬めで光沢があり、水や汚れをよく弾く。水拭きができるため家具の張り地としては扱いやすく、価格も抑えられる。ただし通気性がなく、低温では硬くなって割れやすい。もう一方のポリウレタンを用いるPUレザーは、柔らかく本革に近い風合いをもち、軽く、折り曲げにも強い。
種類の違い
| 比較項目 | PVCレザー | PUレザー | 人工皮革 |
|---|---|---|---|
| 基材 | 織物・編物 | 織物・編物 | 不織布 |
| 表面の樹脂 | ポリ塩化ビニル | ポリウレタン | 主にポリウレタン |
| 風合い | 硬めで光沢がある | 柔らかく本革に近い | 厚みと腰があり本革に近い |
| 水・汚れ | よく弾き、水拭きしやすい | 弾くが樹脂層の劣化が早い | 種類によって異なる |
| 弱点 | 通気性がなく、低温で硬く割れやすい | 加水分解が進む | 加水分解が進む |
劣化について
ポリウレタンを用いた素材には避けられない劣化がある。空気中の水分と反応して分解が進み、表面がべたついたり、ひび割れて剥がれたりする。加水分解と呼ばれるこの現象は素材の性質によるもので、いったん進行すると元には戻せない。東京都クリーニング生活衛生同業組合は、衣料品について製造からおよそ3年で劣化が現れると説明している。家具では使用条件が異なるため一概には言えないが、数十年の使用を前提とする素材ではないことは押さえておく価値がある。直射日光、高温、高湿度は劣化を早める。
したがって、長く使う家具に合成皮革の張り地を選ぶ場合、張り替えができる構造かどうかが実質的な判断材料になる。フレームやクッション材が健在なまま表面だけが傷むという壊れ方をするためである。
Reference
- 合成皮革・人工皮革とは【組合が解説】(東京都クリーニング生活衛生同業組合)
- https://www.tokyo929.or.jp/column/cloth/2.php
- 合成皮革とは?|素材の特徴を徹底解説(フジリュウ)
- https://www.fujiryu.co.jp/column/fakeleather-explanation/