ひき板を繊維方向が互いに直交するように積層接着した、厚みのある大判の木質パネル。日本農林規格では直交集成板という。

CLT

CLTとは、製材したひき板(ラミナ)を並べた層を、繊維方向が互いに直交するように何層も積み重ねて接着した、厚みのある大判の木質パネルのこと。Cross-Laminated Timber の略で、日本農林規格(JAS)では直交集成板という。

解説

木材は繊維方向には強いが、それと直角の方向には割れやすく、湿気による伸び縮みも大きい。層ごとに向きを変えて重ねるCLTは、こうした方向による性質の差をならし、寸法の安定した強い板になる。壁や床、屋根にそのまま使える大きさでつくれるため、コンクリートや鉄骨に代わる構造材として使われる。

CLTは1995年ごろからオーストリアを中心に発展し、ヨーロッパ各国や北米、オーストラリアで中高層の建築にも使われるようになった。日本では2013年12月に直交集成板の日本農林規格が制定され、2016年には建築基準法にもとづくCLTパネル工法の告示が公布・施行された。

インテリアの面では、構造材の表面をそのまま室内に見せられることが特徴である。石膏ボードや仕上げ材を省いて木の面を天井や壁に現せば、材料の量を減らし、木の質感を空間に生かすことができる。一方で、木材が燃える深さを見込んだ設計や、水濡れへの配慮など、木質材料ならではの注意も必要になる。建物に使われているあいだ木材に炭素が蓄えられることから、エンボディドカーボンの削減の手段としても注目されている。

木のパネルがそのまま壁と天井になった明るい室内
CLTの壁と天井を室内に現した建物RoterRolf / CC0(パブリックドメイン) — Wikimedia Commons

家具の分野でも、厚みのある板としての強さと反りにくさを生かして、テーブルの天板や棚板などに使われることがある。

Reference

CLT関連の法令ほか 解説資料(日本CLT協会)
https://clta.jp/wp-content/uploads/2024/07/hyojunka-kanmatu8.pdf
直交集成板の強度性能評価に関する報告(日本CLT協会)
https://clta.jp/wp-content/uploads/2014/10/d71ccd51294e80b27bf8007e393f36ac.pdf

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