概要

ヘイッキ・オルヴォラ(1943年生まれ)は、フィンランドのデザイナーである。1968年からヌータヤルヴィ・ガラス工場の設計に携わった。1988年のキビは、円筒形のガラスの塊に穴を開けただけの燭台で、色ガラスを通した光が周囲に広がる。ガラス、陶器、鋳鉄、テキスタイルと対象が広い。

バイオグラフィー

1943年11月29日、ヘルシンキに生まれた。ヘルシンキの美術工芸学校で陶芸を学び、1968年に修了している。

同年からヌータヤルヴィ・ガラス工場の設計に携わった。オイバ・トイッカも同社に在籍している。

1988年にキビを発表した。以後、同社の主要な製品となっている。

アラビア製陶所、ファインランド、マリメッコなどのためにも設計を行っている。

デザインの思想と方法

燭台は通常、蝋燭を支える部分と台座で構成される。オルヴォラが行ったのは、ガラスの塊に穴を開けるだけで両方を兼ねさせることだった。部材が一つになり、加工も型で済む。

塊に穴を開ける

円筒形のガラスの塊に、蝋燭の径に合う穴を開ける。支える部分と台座の区別が生じない。型で成形するため、同じものを大量に作れる。

色ガラスで光を通す

ガラスに色を混ぜると、蝋燭の光が壁面を透過して周囲に広がる。透明なガラスとは光の見え方が変わる。塊の厚みが色の濃さを決める。

積み重ねられるようにする

円筒であるため、複数を並べても収まる。使わないときは重ねて保管できる。

複数の材料を扱う

ガラス、陶器、鋳鉄、テキスタイルと対象が広い。材料ごとに工程が異なるため、同じ発想でも形が変わる。

代表作にみる方法

キビ(1988年)

円筒形のガラスの塊に、蝋燭の径に合う穴を開けただけの燭台である。支える部分と台座の区別が生じない。色ガラスを通した光が周囲に広がり、塊の厚みが色の濃さを決める。円筒のため複数を並べても収まる。→キビ キャンドルホルダー

ピラミディ(1985年)

ガラスの器である。V&Aが収蔵している(収蔵番号C.44&A-1988)。

スターダスト(1994年)

ガラスの作品である。V&Aが収蔵している(収蔵番号C.109-1996)。

鋳鉄の鍋(1976年)

ファインランドのための調理器である。ガラスとは異なる材料と工程による。

テキスタイルの図案

マリメッコなどのために図案を設計した。材料は変わるが、対象を単純な形に還元する手順は共通する。

評価と影響

オルヴォラは、20世紀後半以降のフィンランドで複数の材料を扱った設計者として言及される。ガラス、陶器、鋳鉄、テキスタイルと対象が広い。

キビは1988年の設計で、現在も生産が続いている。塊に穴を開けるだけという構成が変わっていない。

1968年からヌータヤルヴィ・ガラス工場に携わった。オイバ・トイッカも同時期に同社に在籍している。

収蔵

以下の収蔵が確認できる(V&A=ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館)。計3件が確認できた。

  • V&A ピラミディ(1985年) 収蔵番号 C.44&A-1988
  • V&A スターダスト(1994年) 収蔵番号 C.109-1996
  • V&A ガラス器(1994年) 収蔵番号 C.110:1, 2-1996

MoMA、Met、AIC では該当する収蔵は確認できなかった。フィンランド国内の館については照合手段がない。

作品一覧

発表年 区分 作品名 ブランド
1976年 調理器 鋳鉄の鍋 Finel
1985年 ガラス器 ピラミディ Nuutajärvi
1988年 燭台 キビ キャンドルホルダー Iittala
1994年 ガラス スターダスト Nuutajärvi
1968年〜 ガラス器 ヌータヤルヴィのための製品 Nuutajärvi / Iittala
1970年代〜 テキスタイル マリメッコのための図案 Marimekko

プロフィール

生年 1943年11月29日
出身地 フィンランド・ヘルシンキ
国籍 フィンランド
活動拠点 ヘルシンキ、ヌータヤルヴィ
分野 ガラス、陶器、鋳鉄、テキスタイル
主な協働ブランド Iittala、Nuutajärvi、Marimekko

Reference

Iittala
https://www.iittala.com/
Designmuseo Helsinki
https://www.designmuseum.fi/en/
Victoria and Albert Museum Collections
https://collections.vam.ac.uk/