ダミアン・ウィリアムソン

ダミアン・ウィリアムソン(Damian Williamson、1974–2024)は、ロンドンに生まれたイギリスの家具・プロダクトデザイナーである。1998年にキングストン大学(ロンドン)のプロダクトデザイン学科を卒業し、卒業研究では先端素材を主題に据えた。卒業後は複数のデザインスタジオと協働して経験を重ね、2004年にスウェーデンのストックホルムへ拠点を移して自身のスタジオ「Damian Williamson Office for Design」を構えた。以後は同地を基点に、技術研究と素材への探究を軸とした仕事を続けた。2005年からはルンド大学工学部(LTH)の工業デザイン課程で客員講師を務め、後進の指導にもあたっている。2024年に死去した。

デザインの姿勢

ウィリアムソンの仕事は、イギリスとスウェーデン双方の感性が交わる地点に立つ。抑制のきいた彫刻的なフォルムと明快な構成を、柔らかな表情でまとめる手つきを持ち味とし、静けさと親しみやすさを併せ持つ佇まいを生んだ。厳格な直線と有機的な曲線を一つの造形にまとめ上げ、機能と素材を出発点に据える姿勢が、その作品に一貫している。多くのプロジェクトには、着想の妙と詩情を感じさせる質感が備わっていると評される。

作品の特徴

ソファやベッドといった張り地ものの家具では、薄く仕立てた本体と、磨き上げたアルミ合金の脚を組み合わせる構成が繰り返し用いられる。細身の輪郭を保ちながら座り心地を確保し、モジュール式で構成を自由に組み替えられる設計を得意とした。イタリアのザノッタ(Zanotta)向けの一連のソファやベッドに、こうした特徴がよく表れている。

主な作品

「ウィリアム(William)」は、2010年にザノッタから発表されたソファのシリーズである。薄く張り上げた本体とアルミ合金の脚を特徴とし、リビング向けの張り地家具として同社の主力となった。2015年のカタログではラウンジチェアや木製シェルフなどが加わり、アームチェアからモジュールソファまでを含む幅広い構成へと展開した。

「タラモ(Talamo)」は、2011年にザノッタから発表されたベッドである。ウィリアムが用いたアルミ合金の脚と通じる意匠を持ち、スチールのフレームに曲げ加工した天然ブナ材のスラットを渡してしなやかな寝心地を生む。パッド入りのヘッドボードを備え、カバーは布地や革から選べて取り外して手入れができる。無駄を削いだ細身の佇まいと端正な比率を特徴とする。

「ナミ(Nami)」は、2023年にデンマークのフレデリシア(Fredericia)から発表されたモジュールソファである。名称は日本語の「波」に由来する。脚を設けずに床へ寄せる構成をとり、ゆるやかな曲線と柔らかな表情で落ち着いた印象をまとめている。三つの基本モジュールを組み合わせ、二人掛けから大きな構成まで自在に対応する。

評価と活動

2007年には、雑誌『Wallpaper*』が毎年選ぶ「Hot 100」に取り上げられ、同じ頃にデザイナーのエーロ・コイヴィスト(Eero Koivisto)からも注目すべき若手の一人として名を挙げられた。イタリアのザノッタ、デンマークのフレデリシアをはじめとする各国のメーカーと協働し、スウェーデンを拠点にしながら国際的に作品を発表した。

発表年区分作品名ブランド
2010年ソファWilliamZanotta
2011年ベッドTalamoZanotta
ソファFlamingoZanotta
ソファNoahZanotta
ソファShikiZanotta
2023年ソファNamiFredericia
ソファKonamiFredericia

Reference

Damian Williamson – Designers | Zanotta
https://www.zanotta.com/en-us/designers/damian-williamson
William – Zanotta
https://www.zanotta.com/en-us/products/sofas/william
Talamo – Zanotta
https://www.zanotta.com/en-us/products/beds/talamo
Damian Williamson | Fredericia
https://www.fredericia.com/damian-williamson
Nami Sofa – a poetic and inviting design | Fredericia
https://www.fredericia.com/inspiration/news-nami-sofa