概要
ゼニットは、ジュゼッペ・バヴーゾが1998年にリマデシオのために設計したモジュール式の収納システムである。床と天井を結ぶアルミニウムの支柱を核として構成され、書棚からウォークインクローゼットまで用途を選ばない。名称は天頂を意味する。
特徴・コンセプト
穴のない支柱
支柱型のシェルフでは、支柱に一定間隔で穿った穴やフックで棚板の位置を決めるのが一般的である。この方式では、取り付けられる高さが穴の間隔で決まってしまう。ゼニットはバヨネット式の固定機構を採り、穴を持たない滑らかな支柱を実現した。棚板やアクセサリーを任意の高さに取り付けられる。
支柱は床から天井までの寸法に合わせて製作される。突っ張って固定するため、壁に穴を開ける必要がない。
二つの方向の仕上げ
ガラスの棚板とラッカー仕上げのガラス製引き出しを組み合わせる構成と、木目調のメラミン仕上げによる構成が用意される。前者は透明感のある面で構成され、後者は木の質感を持つ。ラッカーはリマデシオの色見本から選べ、水性の塗料が用いられる。
用途の幅
書棚、展示用の棚、ウォークインクローゼットなどに対応する。クローゼットとして使う場合は、衣類用のハンガーバー、トレイ付きの引き出し、ズボンやネクタイのラック、バスケットなどを組み合わせられる。透明ガラスの引き戸を備えたショーケースも構成できる。
エピソード
バヴーゾとリマデシオの関係は1980年代半ばに始まった。当初はガラス製の小さな部品の設計からの出発だったという。転機となったのは、1992年に発表されたスライディングパネルのシステム「シパリウム」である。ガラスとアルミニウムによるこの製品を経て、バヴーゾは同社の設計を担うようになった。
1998年に発表されたゼニットは、こうした協働のなかから生まれた。木材が主流であった当時の家具の分野で、ガラスとアルミニウムを主素材とした点が特徴として挙げられる。
評価と影響
2001年のADI Design Indexに選定されている。支柱に部品を取り付けて構成を決めるという方式は606ユニバーサルシェルビングシステムにも見られるが、こちらは穴を持たない支柱により取り付け位置の制約をなくしている。住宅のほか、店舗やオフィスでも用いられる。
ジュゼッペ・バヴーゾの設計思想や経歴について詳しくはジュゼッペ・バヴーゾプロフィールページをご覧ください。
リマデシオの歴史や他の製品について詳しくはリマデシオブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ゼニット / Zenit |
|---|---|
| デザイナー | ジュゼッペ・バヴーゾ(Giuseppe Bavuso) |
| ブランド | リマデシオ(Rimadesio) |
| 発表年 | 1998年 |
| デザインの成立国 | イタリア |
| 分類 | モジュール式シェルフ/ウォークインクローゼット |
| 主要素材 | アルミニウム、ガラス、メラミン |
| 構造 | 穴を持たない支柱+バヨネット式の固定機構。取り付け高さの制約がない |
| 支柱 | 床から天井までの寸法に合わせて製作 |
| 受賞 | 2001年 ADI Design Index 選定 |
Reference
- Zenit | Rimadesio
- https://www.rimadesio.it/en/products/zenit/