概要

ネルソン バブルランプは、ジョージ・ネルソンが1947年に着想し1952年に製品化した照明である。スチールワイヤーのフレームに半透明の樹脂を吹き付けてシェードとする。球体、扁平な円盤、洋梨形など複数の形が展開される。

特徴・コンセプト

布を張る代わりに樹脂を吹き付ける

ワイヤーの骨組みに布を張るには、布を裁断して縫い付ける工程が要る。曲面が複雑になるほど型紙が増え、手間もかかる。樹脂を吹き付ける方式なら、骨組みを回転させながら塗布するだけで面ができる。裁断も縫製も要らないため、球体や扁平な円盤といった立体でも同じ工程で作れる。

樹脂は骨組みと一体化し、継ぎ目のない面になる。半透明のため光源が直接見えず、面全体が光る。

骨組みが形を決める

形はワイヤーの曲げ方で決まる。型を作る必要がないため、形状ごとの追加費用が抑えられる。1952年の製造開始当初の治具が現在も使われている。

展開

球形、扁平な円盤形、洋梨形、細長い形、提灯に近い形などが用意される。ペンダントのほか、フロアランプ、テーブルランプ、壁付けの形式もある。3灯を取り付ける器具も展開されている。

エピソード

1947年、ハーマンミラーのデザインディレクターを務めていたネルソンは、スウェーデン製のシルク張りペンダントランプに関心を持った。だが当時の価格は125ドルで、製造工程も複雑だった。

その後、長期保管される貨物船の甲板に網を張り、樹脂を吹き付けて保護する様子を捉えた新聞写真を目にする。ネルソンはこの技術を照明へ応用することを思いつき、樹脂の製造元を突き止めて試作にこぎつけた。

当初はハワード・ミラー・クロック・カンパニーが製造し、1954年にハーマンミラーの製品となった。1979年に生産を終えたが、1990年代後半に復刻されている。ヨーロッパではHAYが供給を行う。

評価と影響

同じネルソンによるスター クロックアスタリスク クロックが線だけで構成されるのに対し、バブルランプは面で光を扱う。マシュマロソファと同様、部材の形がそのまま外形になる構成をとる。

バブルランプの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。

基本情報

名称 ネルソン バブルランプ / Nelson Bubble Lamp
デザイナー ジョージ・ネルソン(George Nelson)
ブランド ハーマンミラー(Herman Miller)/ヨーロッパはHAY
発表年 1947年着想/1952年 製品化
デザインの成立国 アメリカ
分類 ペンダントライト/フロアランプ/テーブルランプ/ウォールランプ
構造 スチールワイヤーの骨組みに樹脂を吹き付け、継ぎ目のない半透明の面をつくる
形状 球形、扁平な円盤形、洋梨形、細長い形、提灯に近い形ほか
生産 1952〜1979年/1990年代後半に復刻し現在に至る

Reference