概要
ICライツは、マイケル・アナスタシアデスが2014年にフロスのために設計した照明コレクションである。乳白色のガラス球を、細い金属の棒の先端に載せる構成をとる。テーブル、フロア、ペンダント、ウォール/シーリングと、同じ構成のまま形式を変えて展開される。
特徴・コンセプト
球を留めずに載せる
球体は棒の先端に接するだけで、留め具で挟み込まれていない。接点が一点に絞られるため、球と棒の境目に部材が現れない。傾いた棒の先で球が止まっている状態が、そのまま形になっている。
接点を小さくすると転がり落ちる方向へ力が働くので、支持側の角度と重心の位置で釣り合いを取る必要がある。形の見え方と構造上の要件が同じ一点に集まっている。
球が光を拡散する
吹きガラスの球は乳白色で、内部の光源を透かして全体が発光する。光源の輪郭が見えないため、直接光の眩しさを持たない。消灯時には白い球体として残る。
仕上げとサイズ
金属部は真鍮、クロム、ブラックの3種類。球の直径は200mmと300mmの2種類で、置く場所の規模に合わせて選べる。光源はLEDで調光に対応する。屋外用の仕様も用意される。
エピソード
着想は、コンタクトジャグリングの映像にある。手や腕の上で球を転がす技法で、動いている球が一瞬だけ静止して見える。アナスタシアデスはその瞬間を留めることを出発点にした。
ICという名称は、英国の警察が用いる外見上の分類コード(Identity Code)に由来する。キプロス出身でロンドンを拠点とするアナスタシアデスは、分類される側に置かれる感覚を、棒の上で釣り合いを保つ球に重ねている。
2024年には発表10年を機に、アーティストとの協働による企画と、金仕上げの限定版が発表された。
評価と影響
同じアナスタシアデスによるストリングライトやモバイルシャンデリア 1と同様、細い線材と単純な立体の組み合わせで構成される。フロスのコレクションのなかでは、形式の展開が広い製品にあたる。模倣品が多く流通しており、購入時には販売元の確認が要る。
マイケル・アナスタシアデスの設計思想や経歴について詳しくはマイケル・アナスタシアデスプロフィールページをご覧ください。
フロスの歴史や他の製品について詳しくはフロスブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ICライツ / IC Lights |
|---|---|
| デザイナー | マイケル・アナスタシアデス(Michael Anastassiades) |
| ブランド | フロス(Flos) |
| 発表年 | 2014年 |
| デザインの成立国 | イタリア |
| 分類 | テーブルランプ/フロアランプ/ペンダントライト/ウォール・シーリングライト |
| 主要素材 | 吹きガラス(球)、スチール(支柱) |
| 構造 | 球を棒の先端に載せる。接点を一点に絞る |
| サイズ | 球径200mm/300mm |
| 仕上げ | 真鍮、クロム、ブラック |
| 光源 | LED、調光対応 |
Reference
- IC Lights | Flos
- https://flos.com/en/products/ic-lights/