概要

Husk Bed（ハスク・ベッド）は、2013年にB&B Italiaから発表された、パトリシア・ウルキオラによるエレガントなダブルベッドです。同名のアームチェアシリーズから発展したこのベッドは、柔らかさと快適性への飽くなき探求から生まれました。幾何学的でありながら温かみのある造形、シンプルでありながら複雑な構造美を併せ持つヘッドボードは、まさに現代的な寝室の主役となる存在感を放っています。

特徴的なキャピトネ（capitonné）技法によるタフティング仕上げは、伝統的なチェスターフィールドスタイルを現代的に再解釈したもので、視覚的な豊かさと触覚的な心地よさを同時に実現しています。ファブリックまたはレザーで仕立てられるヘッドボードは、4つのサイズ展開で提供され、さまざまなライフスタイルや空間に対応します。

特徴・コンセプト

Husk Bedの最大の特徴は、その強い個性を持つヘッドボードにあります。ステッチングが生み出す幾何学的なパターンは、単なる装飾を超えて、視覚的な深みと豊かな表情を生み出しています。このデザインは、ウルキオラが追求する「柔らかさの中の構造美」という哲学を体現しており、身体を優しく包み込む機能性と、空間に彫刻的な美しさをもたらす芸術性を見事に融合させています。

内部構造には、B&B Italiaの技術力を象徴するBayfit®（バイエル社製）柔軟冷間成形ポリウレタンフォームを採用。これにより、長期間にわたって変わらない快適性と形状保持性を実現しています。チューブラースチールとスチールプロファイルによる強固なフレーム構造は、デザインの美しさを損なうことなく、確かな耐久性を提供します。

エピソード

Husk Bedの誕生は、2011年に発表されて大成功を収めたHuskアームチェアに端を発します。ウルキオラは、アームチェアで探求した「殻（Husk）」というコンセプトを発展させ、ベッドという新たな領域へと展開しました。この展開は、単なる製品ラインの拡張ではなく、快適性と美しさの関係性を異なる文脈で再定義する試みでした。

2014年、Husk BedはELLE DECO International Design Awards（EDIDA）のベッディング部門で受賞を果たします。審査員は「柔らかさと幾何学性、シンプルさと複雑さ、そして何より居心地の良さを兼ね備えた、極めて特徴的なヘッドボード」と評価し、「B&B Italiaの製品を常に特徴づけてきた卓越性を確認する、あらゆる面での品質の追求」を称賛しました。

評価

Husk Bedは、現代のベッドデザインにおける新たなスタンダードを確立した作品として高く評価されています。デザイン専門誌は、このベッドが持つ「彫刻的な美しさと実用的な快適性の完璧なバランス」を絶賛し、特にヘッドボードのタフティングが生み出す視覚的リズムと、それが空間全体に与える豊かな表情を高く評価しています。

インテリアデザイナーやアーキテクトからは、「クラシックとモダンの両方の空間に適応する多様性」が支持されており、その汎用性の高さが実際のプロジェクトでの採用につながっています。また、B&B Italiaの厳格な品質基準と、ウルキオラの感性的なデザインアプローチが融合した結果として、「時代を超えて愛される家具」としての地位を確立しています。

受賞歴

• 2014年 - EDIDA Award (Elle Deco International Design Awards) ベッディング部門受賞

基本情報