概要
ネルソン プラットフォームベンチは、ジョージ・ネルソンが1946年に設計したベンチである。細い角材(スラット)を隙間を空けて並べた天板を、低いベースが支える。ハーマンミラーの初期コレクションの一つとして発表され、現在も同社が製造している。座具のほか、低いテーブル、飾り台、キャビネットの台座としても使える。
特徴・コンセプト
隙間を空けて並べる
天板は一枚板ではなく、細い角材を等間隔に並べて構成される。木は湿度によって幅方向に伸縮するため、一枚板で広い面をつくると反りや割れが出やすい。部材を分けて隙間を残せば、それぞれが独立して動けるので、面全体が歪まない。
並んだ角材と隙間の繰り返しが、そのまま天板の見え方を決めている。仕上げのために加える装飾を持たない。
台座としての高さ
座面高は約35cmと低い。椅子として座るには低く、テーブルとしては低い位置にある。この高さは、上に物を置いたときに全体の高さが収まるよう設定されている。ネルソンは同時期にキャビネットの収納群を手がけており、その台座として使うことが構想に含まれていた。壁に沿って連ねれば、造り付けの家具に近い連続した面ができる。
素材と仕上げ
天板はメープルまたはウォールナットの無垢材で、角材どうしは相欠き(ラップジョイント)で組まれる。ベースは黒く着色した木製の脚か、クロムめっきの金属脚から選べる。天板は3つの長さが用意される。クッションを載せる仕様もある。
エピソード
1945年、ライフ誌がネルソンとヘンリー・ライトによる収納壁(ストレージウォール)の構想を紹介した。この記事をきっかけにハーマンミラーがネルソンに接触し、ネルソンは同社のデザインディレクターに就任する。プラットフォームベンチは、その最初期の仕事にあたる。
評価と影響
用途を一つに定めず、置き方によって役割が変わる家具として扱われる。同じネルソンによるマシュマロソファと同様、部材の並びがそのまま形になる構成をとっている。
美術館コレクション
シカゴ美術館は、ジョージ・ネルソンによるプラットフォームベンチを収蔵番号1978.141で登録している。
ジョージ・ネルソンの設計思想や経歴について詳しくはジョージ・ネルソンプロフィールページをご覧ください。
ハーマンミラーの歴史や他の製品について詳しくはハーマンミラーブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ネルソン プラットフォームベンチ / Nelson Platform Bench |
|---|---|
| デザイナー | ジョージ・ネルソン(George Nelson) |
| ブランド | ハーマンミラー(Herman Miller) |
| 発表年 | 1946年 |
| デザインの成立国 | アメリカ |
| 分類 | ベンチ/ローテーブル/台座 |
| 主要素材 | 天板:メープルまたはウォールナット無垢材/ベース:黒着色の木製脚またはクロムめっき金属脚 |
| 構造 | 角材を等間隔に並べた天板。相欠きで接合 |
| サイズ | 長さ3種(約122cm/約152cm/約183cm)、高さ約35cm、奥行約47cm |
| 収蔵 | シカゴ美術館(1978.141) |
Reference
- Platform Bench | The Art Institute of Chicago
- https://www.artic.edu/artworks/1978.141
- Nelson Platform Bench | Herman Miller
- https://www.hermanmiller.com/products/seating/benches/nelson-platform-bench/