このページについて
PP550 は、ハンス・J・ウェグナーが1947年に発表した椅子である。PPモブラーが製造する。座面は紙紐を手で編む。背もたれに14本の細い棒が並ぶ。
このページでは、紙紐の座面と手入れ、背もたれと寸法、樹種と仕上げの選択、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ハンス・J・ウェグナーの設計思想や経歴について詳しくはハンス・J・ウェグナー プロフィールページをご覧ください。
ピーコックチェア PP550のデザインストーリーについて詳しくはピーコックチェア PP550 紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ピーコックチェア PP550の正規品は、デンマーク・アラローに拠点を置くPP Møbler(PPモブラー)が製造する受注生産品である。フレームにはアッシュ材またはオーク材が使用され、十四本のスピンドル(背もたれ支柱)が座面からアーチ状のトップレールへと優雅に伸びる。各スピンドルの中間部には平らに加工された部分があり、これは着座時に肩甲骨が接する位置に正確に配置されている。この精緻な設計が、孔雀の羽根のような視覚的印象と人間工学的なサポートを同時に実現している。アームレスト部分には、汚れが目立ちにくいよう濃色のチーク材を選択できるという実用的配慮も施されている。座面には手編みのナチュラルペーパーコードが用いられ、軽量性・耐久性・独特の風合いを兼ね備える。
| 正式名称 | PP550 ピーコックチェア |
|---|---|
| 製造ブランド | PPモブラー |
| 枠 | 2つの樹種から選ぶ。無垢材による |
| 肘掛け | 枠と異なる樹種も選べる。3つの樹種から選ぶ |
| 座面 | 紙紐を手で編む |
| 仕上げ | 3つの仕上げから選ぶ。塗膜をつくらない仕上げもある |
| 座布団(別売) | 座面と首を支える座布団が別売で用意される。布と革から選ぶ |
| 背もたれ | 14本の細い棒が並ぶ。中間部は平らに加工され、背中に触れる |
| サイズ | 幅760 × 奥行760 × 高さ1,030mm。座面の高さ360mm |
| 収蔵 | 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない |
| 価格 | PPモブラーは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。樹種と仕上げで価格が変わる |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
紙紐の座面と手入れ
座面は紙紐を手で編む。詰め物を持たない。
紙を撚った素材にあたる。水分に弱く、濡れると傷む。
そのため、こぼした場合はすぐに拭き取る。湿らせる手入れは行わない。
消耗する部材にあたる。傷んだ場合は編み直しになる。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 水分に弱い。湿らせる手入れは行わない。
- 置き場所を考える場合
- 湿気の多い環境を避ける。紙を撚った素材にあたる。
- 長く使う前提の場合
- 消耗する部材にあたる。編み直しの対応を確かめる。
背もたれと寸法
14本の細い棒が並ぶ。中間部は平らに加工され、背中に触れる。
棒のあいだには埃が溜まる。柔らかい刷毛で払うことになる。
幅760 × 奥行760 × 高さ1,030mm。椅子としては大きい部類にあたる。
座面の高さは360mm。低い部類にあたる。
選び分けの目安
- 置き場所を決める場合
- 幅760 × 奥行760mm、高さ1,030mm。実測する。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さ360mm。低い部類にあたる。
- 手入れの手間を考える場合
- 棒のあいだに埃が溜まる。刷毛で払う。
樹種と仕上げの選択
枠は2つの樹種から選ぶ。肘掛けは枠と異なる樹種も選べる。
そのため、枠と肘掛けで木の色を変えることもできる。
仕上げは3つから選ぶ。塗膜をつくらない仕上げでは定期的な手入れを要する。
木目は個体ごとに異なる。無垢材による。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 枠と肘掛けで樹種を変えられる。
- 手入れの手間を考える場合
- 仕上げによって条件が変わる。塗膜をつくらない仕上げもある。
- 木目を確かめる場合
- 個体ごとに異なる。現物で確かめられるとよい。
同じ製造元・同種の椅子との比較
椅子は座面の素材と背もたれの構成で性格が分かれる。
| 比較項目 | PP550 | PP501 ザ・チェア | スポークバックソファ |
|---|---|---|---|
| 座面 | 紙紐を編む | 籐を編む | 詰め物に張地を張る |
| 座面の手入れ | 水分に弱い(湿らせない) | 定期的に湿らせる | 張地に応じる |
| 背もたれ | 14本の細い棒 | 一本の曲線 | 細い棒が並ぶ |
| 座面の高さ | 360mm | 440mm | 400mm |
| 幅 | 760mm | 630mm | 取扱店に確認する |
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 紙紐は水分に弱く湿らせない。籐とは条件が逆にあたる。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さ360mm。他の椅子より低い。
- 置き場所を決める場合
- 幅760mm、高さ1,030mm。大きい部類にあたる。
使用感と設置条件
座り心地
紙紐の座面による。詰め物を持たない。
座布団が別売で用意される。首を支える座布団もある。
背もたれ
14本の細い棒が並ぶ。中間部が平らに加工される。
高さ1,030mm。椅子としては高い部類にあたる。
床との関係
木の脚が床に接する。無垢材による。
床材によっては擦れる。動かす際に確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
紙紐は水分に弱い。濡れると傷み、色も変わる。
紙紐は使用によって伸びる。座面が沈む場合がある。
無垢材は日光で色が変わる。湿度の変化で伸縮する。
接合の箇所は荷重がかかる。緩みが生じる場合がある。
日常の手入れ
- 紙紐の座面
- 柔らかい刷毛で埃を払う。水分を避け、こぼした場合はすぐに拭き取る。
- 木部
- 乾いた布で拭く。仕上げに応じた手入れを取扱店に確認する。
- 棒のあいだ
- 柔らかい刷毛で埃を払う。溜まりやすい箇所にあたる。
- 置き場所
- 直射日光、暖房の風、湿気の多い環境を避ける。
修理と部品
紙紐の編み直しについては、取扱店を通じて相談する。消耗する部材にあたる。
木部の補修と仕上げの塗り直しもあわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
PPモブラーは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。樹種と仕上げを決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
座面の高さ360mmでの立ち座りは、実際に座って確かめられるとよい。
枠と肘掛けの樹種の組み合わせも現物で分かる。
中古の流通
当初は別の製造元によるものであった。年式と製造元を確かめる。
確認箇所は、紙紐の伸びと傷み、木部の色の変化と割れ、接合の箇所の緩み、脚の擦れである。
購入前チェックリスト
- 紙紐の座面が水分に弱いこと(湿らせない)
- 紙紐が消耗する部材であること(編み直しの対応)
- 座面の高さ360mm(低い部類にあたる)
- 置き場所(幅760 × 奥行760mm、高さ1,030mm)
- 詰め物を持たないこと(座布団は別売)
- 枠と肘掛けの樹種の組み合わせ
- 棒のあいだに埃が溜まること
- 受注生産の納期
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- PPモブラーは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。樹種と仕上げで価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- PPモブラーの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- 座面の手入れを教えてください。
- 紙紐は紙を撚った素材のため水分に弱く、濡れると傷みます。こぼした場合はすぐに拭き取り、湿らせる手入れは行わないでください。柔らかい刷毛で埃を払ってください。
- 紙紐が傷んだらどうなりますか?
- 消耗する部材のため編み直しになります。対応を取扱店にご確認ください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅760×奥行760×高さ1,030mmで椅子としては大きい部類にあたります。座面の高さは360mmで低い部類にあたります。
- 背もたれはどうなっていますか?
- 14本の細い棒が並び、中間部が平らに加工され背中に触れます。棒のあいだには埃が溜まるため柔らかい刷毛で払ってください。
- 樹種は選べますか?
- 枠は2つの樹種から選べ、肘掛けは枠と異なる樹種も選べます。枠と肘掛けで木の色を変えることもできます。仕上げは3つから選べます。
- 座り心地はどうですか?
- 紙紐の座面で詰め物を持ちません。座面と首を支える座布団が別売で用意されます。