モデル45チェア 購入ガイド:「すべての近代椅子の母」が長く愛される理由

モデル45チェア(No.45 / FJ4500)は、デンマークの建築家・デザイナーであるフィン・ユール(Finn Juhl)が1945年に発表した、デンマーク家具デザイン史上最も革命的かつ象徴的なラウンジチェアである。座面と背もたれを木製フレームから独立させるという、当時としては前例のない構造的革新を実現したこの椅子は、発表から80年を経た現在もなお、世界中のデザイン愛好家と収集家を魅了し続けている。

フィン・ユールは自らの身体を採寸しながら、椅子の各部が人体をいかに支えるべきかを分析し、彫刻家のような感性をもってこの椅子を設計した。日本のデザイン研究者・収集家である織田憲嗣氏が「すべての近代椅子の母」と称し、ニューヨーク近代美術館(MoMA)が永久コレクションに収蔵した本作は、現在House of Finn Juhl(ハウス・オブ・フィンユール、旧Onecollection)社によってデンマークにて復刻生産されている。

本ページでは、モデル45チェアの購入を検討されている方に向けて、正規品の仕様・素材・価格帯から、リプロダクトとの違い、実際の座り心地、メンテナンス方法、正規販売店情報まで、購入判断に必要なすべての情報を網羅的にお伝えする。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

モデル45チェアの正規品は、House of Finn Juhl社がデンマークの工房において、熟練した職人による手作業の張り込みを含む厳格な品質管理のもとに製造している。フィン・ユールが意図した造形美と品質を忠実に再現するため、コンピュータ制御の木工技術と伝統的な手仕事が融合されている。以下に、購入検討時に把握すべき基本仕様をまとめる。

正式名称 45 Chair / モデル45チェア(No.45 / FJ4500)
デザイナー フィン・ユール(Finn Juhl)/ デンマーク / 1912年–1989年
デザイン年 1945年
オリジナル製造 ニールス・ヴォッダー(Niels Vodder)
現行メーカー House of Finn Juhl(ハウス・オブ・フィンユール、旧Onecollection)/ デンマーク製
フレーム素材 オーク材、ウォールナット材、チーク材から選択可能。いずれも厳選された無垢材を使用
張り地 ファブリックまたはレザー。デンマークにて手作業で張り込み。座面クッションは本体と同素材が標準仕様(コントラスト張り分けも可)
レザー選択肢 Elegance(エレガンス)レザー、Vegetal(ヴェジタル)レザーほか各種カラー対応
サイズ 幅(W)665mm × 奥行(D)730mm × 高さ(H)880mm / 座面高(SH)420mm
重量 約15kg
背もたれ傾斜 約25度
座面傾斜 約6度(後方傾斜)
参考価格帯 ファブリック仕様:約128万円〜(税込目安)。レザー仕様:約140万円〜(税込目安)。木種・張り地グレードにより変動。為替レートの影響も受けるため正規販売店への確認を推奨
関連製品 45 Sofa(モデル45ソファ / 2人掛け)、46 Chair(モデル46チェア)、46 Sofa(モデル46ソファ)
美術館収蔵 ニューヨーク近代美術館(MoMA)永久コレクション(1945–1946年収蔵)
スタッキング 不可
スウィベル機能 なし

正規品とリプロダクトの違い

モデル45チェアはその芸術的価値と知名度から、複数のメーカーによるリプロダクト(レプリカ)製品が流通している。正規品とリプロダクトの間には、素材、構造、仕上げの精度において本質的な差異が存在する。ここでは、両者の違いを客観的に整理する。

素材の違い

正規品のフレームには、House of Finn Juhl社が厳選した最高級のオーク材、ウォールナット材、またはチーク材が使用される。木目の美しさ、色合いの均一性、強度において妥協のない選別が行われており、フィン・ユールが追求した彫刻的な曲線美を支える素材として不可欠な品質が担保されている。

リプロダクトでは、ウォールナット材と称していてもアメリカンアッシュにウォールナット色の染色を施した材が用いられることがある。また、無垢材の品質や乾燥状態にばらつきが見られ、経年による反りや割れのリスクが正規品に比べて高くなる傾向にある。

張り地においても、正規品ではデンマークの職人が手作業で張り込みを行う高品質なテキスタイルや本革が使用されるのに対し、リプロダクトではPUレザー(合成皮革)やポリエステルファブリックが用いられる場合がある。

構造の違い

モデル45チェアの構造的核心は、座面と背もたれをフレームから分離させるという革新的な設計にある。正規品では、この分離構造を実現するための接合部、特にアームレスト・背もたれ・後脚が集中する部分の木工加工が極めて高い精度で行われている。2003年の復刻生産開始にあたっては、コンピュータ制御の木工技術が導入され、ニールス・ヴォッダーの手仕事に匹敵する精度が再現された。

リプロダクトでは、接合部の精度や木材の厚み、アームレストの三次元曲面の再現度に差異が見られることが多い。特にアームレストの先端部分は極限まで薄く削り出される正規品に対し、リプロダクトでは強度確保のためにやや厚みを持たせる傾向がある。座面下の斜め補強材の角度や仕上げにも差が現れやすい部分である。

ディテールと体験の違い

正規品のアームレストは、フィン・ユールの設計図に忠実に、人の腕の筋肉を支え身体の重みを受け止めるよう、手のひらにフィットする太さと三次元曲面が精緻に再現されている。どの角度から見ても破綻のない曲線は、正規品ならではの仕上げの精度によるものである。

座り心地においても、正規品は座面の傾斜角度(約6度)と背もたれの傾斜角度(約25度)が厳密に管理されており、ラウンジチェアとしてもダイニングチェアとしても使用できる絶妙なバランスが実現されている。リプロダクトでは、これらの角度や座面の硬さにばらつきが生じることがある。

価値の違い

正規品にはHouse of Finn Juhl社による品質保証が付帯し、張り替えや修理についても正規サービスを通じた対応が可能である。MoMAの永久コレクションにも収蔵されている本作は、デザイン史上の重要な作品としてのコレクターズバリューも極めて高い。中古市場においても、正規品は一定以上のリセールバリューを維持している。1stDibsではヴィンテージ品(ニールス・ヴォッダー製)が数百万円〜数千万円規模で取引されることもあり、復刻生産品(House of Finn Juhl製)も良好なリセール価値を保っている。

リプロダクトは初期投資を抑えられる反面、長期的な耐久性、アフターサービス、そして資産価値の面で正規品には及ばない。耐用年数について、正規品は半世紀にわたる使用にも耐え得る品質を有するとされている。

正規品とリプロダクトの比較表

比較項目 正規品(House of Finn Juhl) リプロダクト一般
フレーム素材 厳選されたオーク材 / ウォールナット材 / チーク材(無垢材) ウォールナット材またはアッシュ材(染色処理の場合あり)。品質にばらつき
張り地 高品質テキスタイル / 本革(Elegance、Vegetalほか)。デンマークにて手作業張り込み ポリエステルファブリック / PUレザー(合成皮革)の場合あり
接合部の精度 コンピュータ制御加工と熟練職人の手仕上げによる高精度な接合 接合精度にばらつきあり。特にアーム・背もたれ・後脚の集中部に差が出やすい
アームレスト 極限まで薄く削り出された三次元曲面。手のひらにフィットする形状を忠実に再現 強度確保のためやや厚みがあり、曲面の再現度に差異
座面・背もたれの角度 座面傾斜約6度、背もたれ傾斜約25度を厳密に管理 角度にばらつきが生じる場合あり
保証・修理 メーカー品質保証あり。正規サービスによる張り替え・修理対応可 1〜3年程度の限定保証。メーカー修理対応は限定的
リセールバリュー デザイン史的価値により高いリセールバリューを維持 大幅な価値低下が一般的
耐用年数 半世紀以上の使用に耐え得る品質 数年〜十数年程度(使用状況による)
参考価格帯 約128万円〜200万円以上(税込目安) 約5万円〜15万円程度
製造国 デンマーク 中国・東南アジアほか

類似商品・競合との比較

モデル45チェアと同じデンマークデザインの系譜に属する名作ラウンジチェアとの比較を通じて、ご自身のニーズに最適な選択肢を見つけていただきたい。

比較項目 モデル45チェア(House of Finn Juhl) チーフテンチェア(House of Finn Juhl) CH25 イージーチェア(Carl Hansen & Søn)
デザイナー フィン・ユール(1945年) フィン・ユール(1949年) ハンス・J・ウェグナー(1950年)
デザイン方向性 彫刻的・有機的。座面とフレームの分離構造による浮遊感。繊細で洗練されたフォルム 威厳と存在感。フィン・ユール作品中最大・最高峰の椅子。王座を思わせる堂々たる佇まい 手仕事の温もり。ペーパーコード座面とオーク材フレームによる素朴で誠実な造形
主要素材 オーク / ウォールナット / チーク無垢材、ファブリック / レザー ウォールナット / チーク無垢材、レザー オーク無垢材、ペーパーコード、クッション(ファブリック / レザー)
サイズ(W×D×H) 665×730×880mm 1,000×900×935mm 710×810×730mm
座面高 420mm 375mm 370mm
参考価格帯(税込目安) 約128万円〜200万円 約290万円〜350万円 約55万円〜80万円
空間への適性 リビング、書斎、ダイニングの副椅子。コンパクトな空間にも対応可 広いリビング、エグゼクティブルーム。存在感のある空間の主役 リビング、縁側、読書コーナー。和洋問わず馴染む

選び方の指針

フィン・ユールの彫刻的デザイン哲学を最も純粋な形で体感し、かつ日常的に使用できる実用性も求める方にはモデル45チェアが最適である。コンパクトながら極めて完成度の高い造形美を持ち、ラウンジチェアとしてもダイニングの副椅子としても活用できる汎用性を備えている。

空間に圧倒的な存在感を求め、フィン・ユール作品の最高峰を所有したい方にはチーフテンチェアが相応しい。ただし、設置には相応の広さが求められ、価格帯もモデル45チェアの2倍以上となる。

北欧デザインの温かみと手仕事の素朴さを重視し、より手の届きやすい価格帯で名作を取り入れたい方にはCH25イージーチェアが推奨される。ペーパーコードの座面が醸す素材感は、和の空間との親和性も高い。

使用感と暮らしへの取り入れ方

座り心地

モデル45チェアの座り心地は、「柔らかすぎず張りがあり、下からしっかりと支えてくれる」と一般的に評価されている。わずかに湾曲した背もたれは約25度の傾斜を持ち、座面は約6度の後方傾斜が設けられている。この角度設計により、着座した際に骨盤が自然に起き上がり、理想的な姿勢へと導かれる。必要以上に後ろに倒れすぎず、かといって起きすぎてもいないこの絶妙なバランスは、ラウンジチェアとしてだけでなくダイニングチェアとしての使用も可能にしている。

最大の特徴であるアームレストは、手のひらにフィットする太さが計算されて設計されており、肘を置くと自然に肩の力が抜ける感覚が得られる。座面と背もたれがフレームから分離した構造は、視覚的な軽やかさだけでなく、着座時にわずかな弾力を生み出し、身体を包み込む心地よさに寄与している。

座面高420mmは日本人の体格にも馴染みやすく、身長155cm〜180cm程度の方に幅広く対応する。幅665mmというコンパクトな座幅は、体格に対してやや狭く感じる方もいるため、購入前に実物での着座確認を推奨する。

空間別のコーディネート提案

モデル45チェアは幅665mm・奥行730mmと、デザイナーズラウンジチェアとしてはコンパクトな設置面積で済むため、日本の住宅事情にも適応しやすい。リビングにおいては、ソファの脇にパーソナルチェアとして配置する、あるいは窓辺にサイドテーブルとフロアランプを添えてリーディングコーナーを設えるといった使い方が効果的である。

書斎やワークスペースにおいては、デスクから離れた思索のための椅子として活用できる。背もたれの傾斜角度が適度であるため、読書や会話にも適している。

ダイニングにおいても、ホストチェアとしてダイニングテーブルのヘッド位置に配置する使い方が考えられる。座面高420mmはダイニングテーブル(天板高700〜720mm程度)との相性も良い。

生活スタイル別の提案

一人暮らしの空間では、モデル45チェアを部屋の主役として配置するレイアウトが成立する。コンパクトなサイズ感ゆえに6畳程度のリビングにも無理なく収まり、一脚で空間の品格を飛躍的に高める力を持つ。

ファミリー世帯では、リビングにおけるお気に入りのパーソナルチェアとして活用されることが多い。木部の仕上げはオイル塗装であるため、小さなお子様がいるご家庭では、張り地にファブリックよりも拭き取りが容易なレザーを選択することも一つの考え方である。

デザイン事務所やクリエイティブオフィスのラウンジスペースにも、モデル45チェアは高い適性を持つ。MoMAに収蔵されたデザイン史的名品をオフィスに配することは、企業の美意識と文化的素養を示す有効な手段となる。

経年変化とメンテナンス

木部フレームの経年変化

オーク材は使用とともに飴色へと深まり、木肌に落ち着いた光沢が増していく。ウォールナット材は濃い茶褐色からやや明るみを帯びた色調に変化し、木目のコントラストがより柔らかくなる傾向がある。チーク材は独特の金褐色へと熟成し、油分を含んだ滑らかな手触りが一層際立っていく。いずれの木種においても、時間の経過とともに「育つ」楽しみを味わうことができ、これは天然無垢材を用いた正規品ならではの醍醐味である。

張り地の経年変化

レザー張り地の場合、使用に伴いセミアニリン仕上げの表面にパティナ(艶)が発達し、色味が深まりながら柔らかさを増していく。ファブリック張り地の場合は、適切なメンテナンスにより長期間にわたって良好な状態を維持することが可能である。正規品は張り替えにも対応しているため、将来的に張り地を更新することで、フレームの美しさを末永く楽しむことができる。張り替え後も資産価値が落ちにくい点も正規品の利点である。

日常メンテナンス

木部フレームの手入れ
日常的には柔らかい乾いた布で埃を拭き取る。汚れが気になる場合は、沸騰させて常温に冷ました水にソープフレークを少量加え、固く絞った布で拭く。頑固な汚れが残る場合は、240番以上の極細目サンドペーパーで木目方向に沿って軽くサンディングし、乾いた布で粉を除去する。
レザー張り地の手入れ
柔らかい吸い口の掃除機か、乾いた柔らかい布で表面の埃を定期的に除去する。液体や油分がレザーに触れないよう注意し、シミが発生した場合は早期にプロフェッショナルクリーニングを依頼することを推奨する。
ファブリック張り地の手入れ
週に1回程度、柔らかいブラシまたは掃除機の弱モードで表面の埃を除去する。汚れが蓄積する前のこまめな手入れが、長期的な美観維持の鍵となる。

専門メンテナンスと修理

張り地の張り替えはHouse of Finn Juhl社の正規サービスネットワークを通じて対応可能である。正規販売店に依頼すれば、木部のリフィニッシュ(再塗装)についても相談できる。耐用年数は半世紀以上とされており、適切なメンテナンスを施すことで世代を超えて受け継ぐことが可能な家具である。

どこで買うか:正規販売店と購入方法

国内正規販売店

House of Finn Juhl社の製品は、日本国内の正規取扱店を通じて購入可能である。正規販売店では製品の真正性が保証され、アフターサービスや張り替え対応も受けられる。代表的な取扱店は以下のとおりである。

FILE(ファイル)
House of Finn Juhl正規取扱店。東京・京都に店舗を展開し、フィン・ユール作品の展示・販売を行う
CONNECT(コネクト)
House of Finn Juhl正規取扱店。北欧ブランド家具を幅広く取り扱い、実物の展示・座り心地体験が可能
コンフォートQ(阪急うめだ本店7階 / 十三ショップ)
House of Finn Juhl正規取扱。阪急百貨店のインテリアショップとして45チェアを含むフィン・ユール作品を展示販売
+ROGOBA(プラスロゴバ)
House of Finn Juhl正規取扱店。大阪にて正規品のみを取り扱い

上記以外にも正規取扱店が存在するため、House of Finn Juhl社の公式ウェブサイト(finnjuhl.com)のディーラーリストを通じて最寄りの販売店を確認されたい。

公式オンラインストアと海外正規ディーラー

House of Finn Juhl社の公式ウェブサイト(finnjuhl.com)では製品情報および素材選択肢の確認が可能であり、購入については正規ディーラーへの案内が提供される。海外の正規ディーラーとしては、hive modern、2Modern、FJØRN Scandinavian、Nørdikka Collective、SoftSquare、Sminkなどが知られている。

実物を確認できるショールーム

モデル45チェアは受注生産品であるため、常設展示を行っている店舗は限定的である。購入前の実物確認を希望される場合は、事前に正規販売店へ展示状況を問い合わせることを推奨する。なお、飛騨高山の織田コレクション(北海道東川町に移管)にはフィン・ユール作品が収蔵されており、デザイン研究の観点からも訪問の価値がある。

中古・ヴィンテージ市場

ニールス・ヴォッダー製のオリジナルヴィンテージ品は極めて希少であり、1stDibsなどの国際的なデザイン家具マーケットプレイスにおいて数百万円〜数千万円規模で取引されることがある。House of Finn Juhl(旧Onecollection)製の復刻品の中古品も流通しており、こちらは状態により100万円前後〜で取引される傾向にある。ヴィンテージ品の購入にあたっては、フレームの接合部の緩み、木部のひび割れや反り、張り地の劣化状態を入念にチェックされたい。

購入時チェックリスト

  • 正規品であることの確認(House of Finn Juhl社の製品ラベル、正規販売店発行の保証書・証明書)
  • 木種の選択確認(オーク材 / ウォールナット材 / チーク材)
  • 張り地の素材・カラー・グレードの確認(ファブリック / レザーの種類、座面クッションの張り分けの有無)
  • 設置場所の実測(幅665mm×奥行730mm以上のスペース+周囲の動線確保)
  • 搬入経路の確認(玄関・廊下・階段の幅、エレベーターの有無とサイズ)
  • 納期の確認(受注生産のため通常3〜6ヶ月程度。木種・張り地・製造状況により変動)
  • 保証内容の確認(メーカー品質保証の適用範囲)
  • 配送・設置サービスの有無と費用
  • 床面の保護(フレーム脚部と床材の相性確認。フェルトパッドの使用を推奨)

配送・設置に関する注意事項

モデル45チェアは約15kgと比較的軽量であるが、無垢材フレームは衝撃に対して敏感であるため、搬入時の取り扱いには十分な注意が必要である。特にアームレスト先端部は極めて薄く削り出されているため、ぶつけたり落としたりすると破損のリスクがある。正規販売店の専門配送サービスを利用することを推奨する。設置後は、直射日光やエアコンの送風が直接当たる場所を避け、急激な温湿度変化から木部を保護されたい。

コーディネート事例

北欧モダン

オーク材フレームのモデル45チェアに明るいトーンのファブリックを合わせ、ウェグナーのCH24(Yチェア)やPoul Henningsenのペンダントライトと組み合わせるスタイル。デンマークデザインの黄金期を体現する名作同士の共演は、空間に深い文化的奥行きをもたらす。白壁とオーク材の床を基調とした空間に特に映える。

和モダン

ウォールナット材フレームにダークトーンのレザーを合わせたモデル45チェアは、和の要素を取り入れたモダン空間との親和性が高い。畳の縁や障子の格子といった日本建築の直線的要素と、フィン・ユールの有機的曲線の対比が美しい調和を生む。低めのリビングテーブルと組み合わせ、床座の文化を持つ日本の住空間にデンマークデザインの精華を溶け込ませることができる。

アートギャラリースタイル

MoMAに収蔵された名作椅子としての格を活かし、現代アート作品やオブジェとともにギャラリーのような空間を構築するスタイル。チーク材フレームに鮮やかなカラーのファブリックを合わせることで、椅子自体が立体的なアート作品として空間に存在感を放つ。フィン・ユール自身が芸術史への深い関心を持っていたことを反映した、知的で洗練されたインテリアの実現が可能である。

相性の良いデザイナーズ家具

Finn Juhl 46 Sofa / 46 Chair(House of Finn Juhl)
モデル45チェアと同じ分離構造を発展させた同系統のソファ・チェア。セットでの使用で統一感のある空間を構築
Finn Juhl Eye Table / Nyhavn Desk(House of Finn Juhl)
フィン・ユールによるテーブル・デスク作品。同じ彫刻的感性が通底するデザインは自然な調和を生む
PH5 / PH Artichoke(Louis Poulsen)
同時代のデンマークデザインを代表するペンダントライト。モデル45チェアの上方に配して空間のデザイン密度を高める
AJ Floor Lamp(Louis Poulsen)
アルネ・ヤコブセンによるフロアランプ。モデル45チェアの脇にリーディングライトとして配置

広さ別の配置ガイド

モデル45チェアは幅665mm×奥行730mmと比較的コンパクトなため、6〜8畳のリビングにも無理なく配置可能である。壁際やコーナーにサイドテーブルを添えて配置すれば、限られた空間でも上質なくつろぎのコーナーが生まれる。

10畳以上のリビングでは、ソファセットの対面やフローティングレイアウトの一部としてモデル45チェアを配置し、会話スペースの一角に組み込むことで空間に変化と品格を与える。2脚を向かい合わせに配置するレイアウトも、フィン・ユール自邸で実際に見られた置き方であり、対話のための親密な空間を演出する。

よくある質問

モデル45チェア正規品の価格はどのくらいですか?
ファブリック仕様で約128万円〜、レザー仕様で約140万円〜が参考価格帯(税込目安)となります。選択する木種(オーク / ウォールナット / チーク)や張り地のグレードにより価格が異なります。チーク材は最も高価な選択肢です。為替レートの変動も価格に影響するため、正確な価格は正規販売店にお問い合わせください。
どこで購入できますか?
日本国内ではHouse of Finn Juhl社の正規取扱店(FILE、CONNECT、コンフォートQ、+ROGOBAなど)で購入可能です。海外の正規ディーラー(hive modern、2Modern、FJØRN Scandinavianなど)からの購入に対応している場合もあります。House of Finn Juhl社公式サイト(finnjuhl.com)でディーラーリストを確認できます。
実物を確認してから購入したいのですが、どこで見られますか?
モデル45チェアは受注生産品であるため、常設展示は限定的です。FILE(東京・京都)、コンフォートQ(阪急うめだ本店7階・十三ショップ)、CONNECT等の正規販売店に事前にお問い合わせのうえ、展示状況をご確認ください。展示品のカラーや仕様は時期により変わります。
注文してからどのくらいで届きますか?
受注生産のため、通常3〜6ヶ月程度の納期がかかります。選択する木種や張り地、製造状況により変動しますので、正規販売店にて最新の納期をご確認ください。受注後48時間を超えるとキャンセルができない場合がある点もご留意ください。
メンテナンス方法を教えてください。
木部フレームは柔らかい乾いた布で埃を拭き取り、必要に応じてソープフレークを加えた微温水で拭いてください。頑固な汚れには240番以上の極細目サンドペーパーを木目方向に使用します。レザー張り地は柔らかい乾いた布か掃除機の柔口で埃を除去し、液体や油分の付着を避けてください。
リプロダクトでも十分な品質ですか?
リプロダクトは初期費用を抑えられる選択肢ですが、正規品とは木材の品質、接合部の精度、アームレストの三次元曲面の再現度、張り地の品質において本質的な差異があります。モデル45チェアの魅力の核心は、極限まで薄く削り出されたアームレストや、座面とフレームの分離構造がもたらす浮遊感にあり、これらの再現精度が座り心地と美しさの双方に直結します。正規品は半世紀以上の耐用年数を持ち、張り替え後も資産価値が落ちにくいとされています。長期的な満足度と投資価値を重視される場合は、正規品を十分にご検討ください。
木種はどれを選べばよいですか?
オーク材は明るく穏やかな色調で、北欧モダンやナチュラルテイストの空間に調和します。ウォールナット材は深みのある茶褐色で、モダンや和モダンの空間に映えます。チーク材は独特の金褐色と油分を含んだ質感が特徴で、フィン・ユール自身が好んだ素材です。いずれも経年変化により異なる表情を見せるため、お好みの色調と空間の雰囲気に合わせてお選びください。
他に検討すべき名作チェアはありますか?
フィン・ユールの作品としては、より大ぶりで威厳のあるチーフテンチェアや、軽快なフォルムのグラスホッパーチェアも比較検討の対象となります。他の北欧デザイナーの名作としては、ハンス・J・ウェグナーのCH25 イージーチェア(Carl Hansen & Søn)や、ボーエ・モーエンセンのスパニッシュチェア(Fredericia)なども同価格帯の逸品です。