概要
ナニ・マルキナ(1952年生まれ)は、スペインのデザイナーである。1987年にバルセロナでナニマルキーナを設立し、絨毯の設計と製造を扱ってきた。インドとパキスタンの工房で手織りの工程を維持しながら、現代の図案を製品とする方向をとる。
バイオグラフィー
1952年11月17日、スペインのバルセロナに生まれた。父はデザイナーのラファエル・マルキナである。バルセロナのマサナ美術学校で学んでいる。
1987年、バルセロナでナニマルキーナを設立した。絨毯の設計と製造を扱っている。
1990年代からインドとパキスタンの工房と協働した。手織りの工程を維持しながら、現代の図案を製品とする方向をとっている。
2000年代以降、労働条件の改善にも取り組んだ。児童労働を排する認証の取得を進めている。
デザインの思想と方法
絨毯は、機械織りなら安価に大量生産できる。手織りは時間も費用もかかるが、図案の自由度が高く、糸の質感も残る。マルキナが選んだのは後者で、現代の図案をこの工程で作るという方向である。
手織りの工程を維持する
インドとパキスタンの工房で、手で結ぶ工程を維持する。結び目の密度が図案の細かさを決める。機械では作れない濃淡が得られる。
糸の素材を選ぶ
羊毛、綿、麻、再生繊維など、糸の素材によって光の反射と手触りが変わる。同じ図案でも素材を変えれば別の製品になる。
図案を絵画として扱う
絨毯は床に置かれ、上から見下ろされる。壁の絵画とは見る条件が違うため、図案の構成も変わる。全体を一度に見るのではなく、部分ごとに目に入る。
労働条件を製品の条件に含める
手織りは労働集約的な工程にあたる。児童労働を排する認証の取得を進め、工房の条件を製品の一部として扱っている。
ナニマルキーナの歴史や他の製品について詳しくはナニマルキーナ ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
絨毯の系列(1987年〜)
羊毛、綿、麻、再生繊維による絨毯である。手で結ぶ工程を維持し、結び目の密度が図案の細かさを決める。→ナニ・マルキナ ラグ
インド・パキスタンの工房との協働(1990年代〜)
現地の工房で手織りの工程を維持している。機械では作れない濃淡が得られる。
再生繊維の絨毯
使用済みの繊維を再生した糸を用いる系列である。素材の性質が図案の見え方を変える。
外部の設計者の起用
同社では、外部の設計者による図案も製品化している。工程は共通で、図案の側が変わる。
労働条件への取り組み(2000年代〜)
児童労働を排する認証の取得を進めた。手織りが労働集約的な工程であることが、この取り組みの前提にある。
評価と影響
マルキナは、1980年代以降のスペインで絨毯の設計と製造を扱ってきた設計者として言及される。手織りの工程を維持しながら現代の図案を製品とする方向が特徴にあたる。
1987年に設立したナニマルキーナは、現在も同じ方針で製造を続けている。インドとパキスタンの工房との協働が製造の基盤にある。
労働条件を製品の条件に含めるという立場をとった。手織りが労働集約的であることが、その前提にあたる。
収蔵
4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。スペイン国内の館については照合手段がない。
作品一覧
| 年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 1987年 | 会社 | ナニマルキーナ 設立 | バルセロナ、スペイン |
| 1987年〜 | 絨毯 | ナニ・マルキナ ラグ | nanimarquina |
| 1990年代〜 | 製造 | インド・パキスタンの工房との協働 | nanimarquina |
| 2000年代〜 | 絨毯 | 再生繊維の絨毯 | nanimarquina |
| 2000年代〜 | 製造 | 労働条件への取り組み | nanimarquina |
プロフィール
| 生年 | 1952年11月17日 |
|---|---|
| 出身地 | スペイン・バルセロナ |
| 国籍 | スペイン |
| 活動拠点 | バルセロナ |
| 分野 | 絨毯、テキスタイル |
| 主な協働ブランド | nanimarquina |
Reference
- nanimarquina(公式)
- https://www.nanimarquina.com/
- Museu del Disseny de Barcelona
- https://ajuntament.barcelona.cat/dissenyhub/en