概要
ジャンカルロ・マッティオーリ(1933-2018)は、イタリアの建築家である。1965年、グルッポ・アルキテッティ・ウルバニスティ・チッタ・ヌォーヴァの一員としてネッソを設計した。樹脂の一体成形による卓上灯で、傘のような輪郭を持つ。1967年のコンパッソ・ドーロ賞を受けている。
バイオグラフィー
1933年、イタリアのボローニャに生まれた。建築を学んでいる。
1960年代、グルッポ・アルキテッティ・ウルバニスティ・チッタ・ヌォーヴァに参加した。建築家の集団にあたる。
1965年、アルテミデのためにネッソを設計した。同社が樹脂の成形を照明に用い始めた時期の製品である。
1967年にコンパッソ・ドーロ賞を受けた。以後も建築の設計を続けている。2018年に没した。
デザインの思想と方法
樹脂の射出成形では、型さえあれば同じ形を大量に作れる。ただし、型から抜けない形は作れない。マッティオーリが設計したのは、この制約の内側で成立する照明である。
型から抜ける形にする
ネッソの傘は、下に向かって広がる形をとる。型から垂直に抜けるため、分割線が少なくて済む。輪郭は成形の条件から決まっている。
光源を傘の内側に収める
4つの光源を傘の内側に配し、樹脂を通して光が拡散する。傘が乳白色であるため、面全体が発光しているように見える。
支柱と傘を一体にする
支柱と傘を分けずに成形すれば、接合部が生じない。部品の数が減り、組み立ての工程も短くなる。
色を材料に混ぜる
樹脂そのものに色を混ぜる。塗装ではないため、傷がついても下地が出ない。橙と白の型が用意された。
アルテミデの歴史や他の製品について詳しくはアルテミデ ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
ネッソ(1965年、アルテミデ)
樹脂の一体成形による卓上灯である。傘が下に向かって広がるため型から垂直に抜け、分割線が少なくて済む。4つの光源を傘の内側に配し、樹脂を通して光が拡散する。1967年にコンパッソ・ドーロ賞を受けた。ニューヨーク近代美術館が収蔵している(収蔵番号330.1967)。→ネッソ
ネッソの展開
橙と白の型が用意された。樹脂そのものに色を混ぜるため、傷がついても下地が出ない。
グルッポ・アルキテッティ・ウルバニスティ・チッタ・ヌォーヴァ(1960年代)
建築家の集団である。ネッソはこの集団の名義で発表された。
建築の設計
ボローニャを中心に建築の設計を行った。照明の設計と並行している。
評価と影響
マッティオーリは、ネッソの設計者として言及される。樹脂の射出成形という当時新しい工法を照明に用いた例にあたる。
1967年にコンパッソ・ドーロ賞を受けた。アルテミデが樹脂の成形を照明に用い始めた時期の製品である。
ネッソは1965年の設計で、現在も生産が続いている。型から抜ける形という条件が輪郭を規定している。
受賞・収蔵
受賞
- 1967年 コンパッソ・ドーロ賞(ネッソ)
収蔵
以下の収蔵が確認できる(MoMA=ニューヨーク近代美術館)。
- MoMA ネッソ テーブルランプ(1965年) 収蔵番号 330.1967
V&A、Met、AIC では該当する収蔵は確認できなかった。イタリア国内の館については照合手段がない。
作品一覧
| 発表年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 1965年 | 照明 | ネッソ | Artemide |
| 1965年〜 | 照明 | ネッソの各色 | Artemide |
| 1960年代 | 集団 | グルッポ・アルキテッティ・ウルバニスティ・チッタ・ヌォーヴァ | イタリア |
| 1960-2000年代 | 建築 | 建築の設計 | ボローニャ、イタリア |
プロフィール
| 生没年 | 1933年〜2018年 |
|---|---|
| 出身地 | イタリア・ボローニャ |
| 国籍 | イタリア |
| 活動拠点 | ボローニャ |
| 分野 | 照明、建築 |
| 主な協働ブランド | Artemide |
Reference
- Artemide
- https://www.artemide.com/en/designers
- The Museum of Modern Art Collection
- https://www.moma.org/collection/works/2325