DLM(Don't Leave Me)サイドテーブルは、デンマークのデザイナー、トーマス・ベントゼンがHAYのために設計したポータブルサイドテーブルである。「Don't Leave Me(私を置いていかないで)」という名は、天板の上に立ち上がるハンドルに由来する。飲み物や本を載せたまま、テーブルごと持ち上げて部屋を移動できる。重くて動かないコーヒーテーブルへの、軽やかな代案である。
特徴・コンセプト
本体は粉体塗装を施したスチール製で、軽量でありながら十分な強度を持つ。三本の傾斜した脚は、見た目の細さに反して安定性が高い。
デザインの独自性
設計の核心は、フレームの一部として立ち上がるハンドルである。付加された取っ手ではなく、天板・脚とともに製品の輪郭そのものを構成している。トレイのような天板、三本の脚、そしてハンドル。要素はこれだけであり、そこから減らせるものは残っていない。
カラーバリエーション
DLMサイドテーブルは、マット系からハイグロス系まで幅広い色で展開されている。落ち着いたグレーやブラック、ホワイトから、空間の焦点となる鮮やかな色まで揃い、時期によってラインナップは入れ替わる。購入時点の展開色はHAYの公式サイトまたは正規販売店で確認されたい。
サイズ展開
スタンダードのDLMは直径38cm、ハンドル上端までの高さ58cm。天面の高さは約44cmで、ソファサイドやベッドサイドに収まる寸法である。DLM XLは直径48cm、ハンドル上端までの高さ65cmと天板面積が広く、コーヒーテーブルの代わりとしても使える。両サイズを並べて高さの異なるネストとして扱う配置も一般的である。
エピソード
ベントゼン自身は、この製品を「脚とハンドルの付いたトレイ」と説明している。コーヒーカップを載せたまま、お気に入りの椅子へ、あるいはテラスへ持っていける。リビングから書斎へ、書斎からベッドサイドへ。ハンドルという一つの要素が、家具の振る舞いを変えている。
評価
DLMサイドテーブルは発表以来、HAYの定番として長く扱われている。Design Within Reach、Skandium をはじめとする各国のデザイン家具店で継続的に取り扱われ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のデザインストアでも販売されている。なお、これは美術館のミュージアムショップにおける取り扱いであり、同館のコレクション収蔵を意味するものではない。
実用面では、粉体塗装スチールの構造が長期使用に耐え、固く絞った布で拭くだけという手入れの簡便さが支持されている。住宅に加え、オフィス、ホテル、公共空間といったコントラクト市場でも広く採用されている。屋内での使用を前提とした製品である。
基本情報
| 製品名 | DLM(Don't Leave Me)サイドテーブル |
|---|---|
| デザイナー | トーマス・ベントゼン(Thomas Bentzen) |
| ブランド | HAY(ヘイ) |
| 素材 | 粉体塗装スチール |
| サイズ(DLM) | 直径38cm × 高さ58cm(ハンドル上端まで。天面の高さ約44cm) |
| サイズ(DLM XL) | 直径48cm × 高さ65cm(ハンドル上端まで) |
| 脚部 | 三本の傾斜脚 |
| カラー | マット仕上げ・ハイグロス仕上げの複数色(展開色は時期により変動) |
| 使用環境 | 屋内用 |
| お手入れ | 固く絞った布で拭き、乾いた布で水分を拭き取る |