コペンハーゲン デスクは、フランス人デザイナーデュオであるロナン&エルワン・ブルレック兄弟が、デンマークの家具ブランドHAYのために2013年にデザインしたデスクである。本作は、コペンハーゲン大学南キャンパス(KUA2)の新校舎のために特別に設計された家具コレクションの一部として誕生し、北欧デザインの伝統と現代的な機能性を融合させた傑作として高い評価を得ている。

特徴・コンセプト

コペンハーゲン デスクの最も特徴的な要素は、三角形のスチール製レッグフレームである。この独創的な脚部構造は、視覚的な軽やかさと構造的な安定性を両立させており、ブルレック兄弟の卓越した造形センスを如実に示している。天板には堅牢なオーク材の無垢材もしくはラミネート仕上げが採用され、長年の使用に耐えうる耐久性を備えながらも、温かみのある素材感を空間にもたらす。

デザインコンセプトの根幹には、「民主的なデザイン」という理念が据えられている。教育機関から一般家庭まで、あらゆる環境において等しく機能する汎用性の高い家具を目指したブルレック兄弟は、装飾を排した簡潔なフォルムの中に深い思慮を込めた。水平に伸びる天板と、斜めに配置されたスチールフレームが生み出す幾何学的なコントラストは、北欧デザインの精神を現代的に解釈した美しいプロポーションを実現している。

エピソード

コペンハーゲン デスクの誕生は、HAYとコペンハーゲン大学との協働プロジェクトに端を発する。2013年に完成したコペンハーゲン大学南キャンパスの新校舎は、建築家シュミット・ハマー・ラッセンが設計を手がけた壮大な建造物であり、その内部空間にふさわしい家具を求めて、HAYはブルレック兄弟に依頼を行った。

ブルレック兄弟は、数千人の学生が日常的に使用する家具という課題に対し、堅牢性と美しさを兼ね備えた解決策を提示した。彼らは大学という環境における家具の役割を深く洞察し、学びの場にふさわしい落ち着きと機能性を追求した。その結果生まれたコペンハーゲン コレクションは、デスクのみならずテーブルやベンチも含む包括的なシリーズとなり、大学のキャンパス全体で統一感のある空間を創出することに成功した。

教育機関向けに開発された本作は、その完成度の高さから一般市場でも販売されることとなり、現在では世界中のオフィスや住宅で愛用されている。

評価

コペンハーゲン デスクは、発表以来、デザイン専門家および一般ユーザーの双方から高い評価を獲得してきた。その成功の要因として、まず挙げられるのは、教育機関という厳しい使用環境に耐えうる堅牢性と、洗練されたデザインの見事な両立である。日々数千人の学生が使用するという過酷な条件を前提に設計された本作は、その実用性において揺るぎない信頼性を証明している。

デザイン批評の観点からは、ブルレック兄弟が培ってきたフランス的な感性と、HAYが体現する北欧デザインの簡潔さが融合した点が特に注目されている。三角形のスチールフレームという構造的革新は、単なる意匠を超えた機能美として評価され、現代家具デザインにおける重要な成果とみなされている。

受賞歴・評価

コペンハーゲン コレクションは、その卓越したデザイン性と機能性により、国際的なデザイン賞において複数の受賞を果たしている。コペンハーゲン大学南キャンパスのインテリアプロジェクト全体としても、建築およびデザインの分野で高い評価を受け、HAYとブルレック兄弟の協働の成功を世界に示すこととなった。本作は、公共空間のための家具デザインにおける模範的事例として、デザイン教育の現場でも取り上げられている。

基本情報

製品名 Copenhagen Desk / コペンハーゲン デスク
デザイナー Ronan & Erwan Bouroullec(ロナン&エルワン・ブルレック)
ブランド HAY(ヘイ)
発表年 2013年
原産国 デンマーク
素材 天板:オーク無垢材 / ラミネート、脚部:パウダーコートスチール
カテゴリー デスク / ワークテーブル
コレクション Copenhagen Collection