内部に柱や固定した間仕切りを置かず、用途の変化に応じて使い方を変えられる一つの大きな室内空間。ミース・ファン・デル・ローエが後期の建築で追求した考え方を指す。
別表記:ユニバーサルスペース
ユニバーサル・スペース
ユニバーサル・スペースとは、内部に柱や固定した間仕切りを置かず、用途の変化に応じて使い方を変えられる一つの大きな室内空間のこと。建築家ミース・ファン・デル・ローエが後期の建築で追求した考え方を指して用いられる。英語では universal space という。
解説
ミースは、構造を建物の外周や屋根に集め、内部から柱を取り除くことでこの空間を成立させた。代表例とされるシカゴのイリノイ工科大学S.R.クラウン・ホール(1956年)では、外側に立つ8本の鋼の柱が4本の鋼板の大梁を支え、その大梁から屋根を吊っている。約120×220フィート(約37×67メートル)、天井高18フィートの主階には柱がなく、複数の授業を同時に行えるようにされた。大学はこの主階を、用途の変化に限りなく適応できる空間として説明している。

この考え方のもとでは、建物は内部の区切り方を決めない。場所を分ける必要があるときは、構造から切り離された家具や可動の間仕切りがその役割を担うことになる。用途が変わるたびに建物を改修するのではなく、内部の配置を替えることで対応するという前提に立っている。
ミースは1929年のバルセロナ・パビリオンですでに壁を構造から切り離して配置していたが、そこでは十字形の柱が室内に立っていた。クラウン・ホールでは、その柱も室内から外に出されている。
Reference
- Illinois Institute of Technology College of Architecture - Buildings (S.R. Crown Hall)
- https://arch.iit.edu/about/buildings