概要

ピーター・J・ラッセン(1930-2019)は、デンマークの家具製造者・経営者である。1982年にモンタナを設立し、寸法を規格化した収納の体系を確立した。同じ奥行きと高さの単位を組み合わせることで、壁面から卓上まで同じ部材で構成できる。設計の専門教育は受けていない。

沿革

ラッセンは1930年10月24日、デンマークに生まれた。家具の販売と製造に携わったのち、1982年にモンタナを設立している。

設立時から、寸法を規格化した収納の体系を製品の中心に置いた。単位を組み合わせて構成を決める方式にあたる。

1990年代以降、色の種類を拡大した。同じ形の単位を多数の色で用意することで、組み合わせの幅が広がる。

ラッセンは教育と文化の活動にも関わり、複数の学校と美術館の理事を務めた。2019年に没している。同社は現在も家族による経営が続く。

デザインの思想と方法

収納家具は、置く場所ごとに寸法が変わる。壁面、卓上、床置きで別々に設計すれば、部材の種類が増える。ラッセンが用いたのは、単位の寸法を一つに定め、その組み合わせですべてを構成する方法である。

単位の寸法を規格化する

奥行きと高さを規格として定め、幅だけを変える。すべての単位が同じ体系に属するため、並べたときに面が揃う。追加や組み替えも同じ部材で行える。

設置の方法を選べるようにする

同じ単位を、壁に掛ける、脚を付けて立てる、車輪を付けて動かすという複数の方法で設置できる。用途が変わっても本体は変わらない。

色を組み合わせの単位にする

同じ形の単位を多数の色で用意する。使い手が色を選んで組み合わせるため、同じ構成でも見え方が変わる。形の種類を増やさずに幅を得る方法にあたる。

製造の体系を保つ

規格が変わらなければ、後から部材を追加できる。長期にわたり同じ寸法で製造し続けることが、この方式の前提になる。

代表作にみる方法

モンタナ システム(1982年)

奥行きと高さを規格として定め、幅だけを変える収納の体系である。壁に掛ける、脚を付ける、車輪を付けるという複数の設置方法を選べる。同じ形の単位を多数の色で用意する。→モンタナシステム

色の体系

1990年代以降、色の種類を拡大した。使い手が色を選んで組み合わせるため、同じ構成でも見え方が変わる。

マルチテーブル(MP)

高さを変えられる卓の系列である。ヨアキム・ラッセンとの共同設計にあたる。

付属品の展開

扉、引き出し、棚板、脚、車輪を部材として用意した。基本の単位に組み合わせることで用途が決まる。

教育・文化の活動

複数の学校と美術館の理事を務めた。2007年には文学賞の設立にも関わっている。

評価と影響

ラッセンは、設計者ではなく製造者・経営者として言及される。寸法を規格化し、単位の組み合わせで構成を決めるという方式を製品の中心に置いた。

1982年の設立から規格が変わっていないため、後から部材を追加できる。長期にわたり同じ寸法で製造し続けることが、この方式の前提にあたる。

教育と文化の活動にも関わり、複数の学校と美術館の理事を務めた。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。デンマーク国内の館については照合手段がない。

作品一覧

区分 作品名 ブランド
1982年 会社 モンタナ 設立 デンマーク
1982年 収納 モンタナシステム Montana
1990年代〜 収納 色の体系の拡大 Montana
2000年代 テーブル マルチテーブル(MP、ヨアキム・ラッセンと共同) Montana
1982年〜 家具 扉・引き出し・棚板・脚・車輪の部材 Montana

プロフィール

生没年 1930年10月24日〜2019年
出身地 デンマーク
国籍 デンマーク
活動拠点 ハスレウ、デンマーク
分野 家具(製造・経営)
主な協働ブランド Montana

Reference

Montana Furniture
https://www.montanafurniture.com/
Designmuseum Danmark
https://designmuseum.dk/en/