概要
モンタナシステムは、デンマークのデザイナー、ピーター・J・ラッセンが1982年に発表したモジュール式収納システムである。69.6センチメートル四方を基準とする立方体モジュールを組み合わせ、棚としても収納庫としても、壁面全体を覆う大型構成から小さなユニットまで自在に構築できる。
基本モジュールは36種類、奥行は4種類。棚板、扉、引き出し、トレイ、照明を組み合わせて構成する。12mm厚のMDFに水性塗料で仕上げる。
デザインの特徴
モジュラー構造と幾何学的秩序
36種類の基本モジュールはいずれも69.6cm四方を基準とし、奥行だけが4種類に分かれる。正面の寸法が共通のため、どの組み合わせでも垂直・水平の両方向で辺が合う。奥行が異なるモジュールを混ぜても、前面の割付は乱れない。
モジュールの縁にはわずかな丸みがある。角を立てれば隣接部で線が二本並ぶが、丸みを持たせれば影が生じて一本の溝として読める。前面は浅く後退する。
色彩システム
カラーシステムは2019年に刷新され、相互に組み合わせることを前提に選定されている。任意の色を並べれば明度や彩度が揃わず面が分断されるが、あらかじめ組み合わせを想定して選べば、隣接しても構成が保たれる。
2007年以降、塗装には水性ラッカーが用いられる。溶剤系と異なり、有機溶剤の揮発がない。
カスタマイゼーションの自由
設置方法は壁掛け、台座、脚、キャスターから選べる。壁掛けなら床が空き、キャスターなら移動できる。同じモジュールに対し、床との関係だけを変えられる。
扉や引き出しは後から追加・変更できる。開いた棚を扉付きに変えれば、収める物の種類が変わっても同じ本体を使い続けられる。
認証と評価
2019年にEUエコラベルを取得している。原材料の採取から廃棄までを対象とする基準にあたる。デンマーク室内気候ラベルの認証も受けている。
支柱に部材を掛けるCSS コンプリヘンシブ・ストレージ・システムや、区画の寸法を不揃いにするランダムキャビネットに対し、モンタナは正面の寸法を一種類に固定する。割付が規則的なため、後から単位を追加しても構成が乱れない。モンタナシステムの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。
ピーター・J・ラッセンの設計思想や経歴について詳しくはピーター・J・ラッセンプロフィールページをご覧ください。
モンタナファニチャーの歴史や他の製品について詳しくはモンタナファニチャーブランドページをご覧ください。
基本情報
| 製品名 | モンタナシステム(Montana System) |
|---|---|
| 分類 | モジュール式収納システム |
| デザイナー | ピーター・J・ラッセン(Peter J. Lassen) |
| メーカー | モンタナファニチャー(Montana Furniture) |
| 発表年 | 1982年 |
| 製造国 | デンマーク(フューン島) |
| 基本寸法 | 幅・高さ:69.6cm(基準モジュール)、奥行:4種類 |
| 素材 | 12mm厚MDF、水性ラッカー塗装 |
| モジュール/色 | 基本モジュール36種類、塗装仕上げ43色 |
| 認証 | EUエコラベル(2019年)、デンマーク室内気候ラベル |