概要
ジャンドメニコ・ベロッティ(1922-2004)は、イタリアの建築家・デザイナーである。1960年に設計したスパゲッティ チェアは、鋼管の骨組みに樹脂の紐を張った椅子で、座面と背が線の集合で構成される。1979年にアリアスの設立に加わり、同社の製品の方向を定めた。
バイオグラフィー
1922年12月1日、イタリアのベルガモに生まれた。ヴェネツィア建築大学で学んでいる。
1950年代から建築の設計に携わった。1960年、スパゲッティ チェアの原型を設計している。
1979年、アリアスの設立に加わった。同社は同椅子の生産から始まっている。
以後も家具の設計を続けた。2004年に没している。
デザインの思想と方法
椅子の座面は、通常は板か張り材で面をつくる。ベロッティが用いたのは、樹脂の紐を平行に張って面を構成する方法である。紐は張力で身体を支え、間に隙間が残る。
紐を張って面をつくる
鋼管の枠に樹脂の紐を巻き付ける。紐は荷重でたわみ、身体に沿う。詰め物を要さず、通気もある。間隔が狭ければ面として支えられる。
枠を細く保つ
紐が荷重を分散するため、枠には過大な負担がかからない。鋼管の断面を細くでき、全体として軽くなる。
屋外でも使えるようにする
樹脂の紐は水に強く、間から水が抜ける。屋外に置いても水が溜まらない。材料の性質が使用の範囲を広げている。
積み重ねられるようにする
枠の形状を調整することで、重ねたときに噛み合う。飲食店や公共の場では、保管の条件が導入の可否を分ける。
アリアスの歴史や他の製品について詳しくはアリアス ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
スパゲッティ チェア(1960年)
鋼管の枠に樹脂の紐を平行に張った椅子である。紐は荷重でたわみ身体に沿う。詰め物を要さず、通気もある。屋外に置いても水が溜まらない。ニューヨーク近代美術館が収蔵している(収蔵番号435.1983)。→スパゲッティ チェア
スパゲッティ スツール(1980年)
同じ構成による腰掛けである。ニューヨーク近代美術館が収蔵している(収蔵番号436.1983)。
アリアスの設立(1979年)
スパゲッティ チェアの生産を目的として設立された。ベロッティは設立に加わり、同社の製品の方向を定めている。
スパゲッティの展開
肘掛け付き、背の高い型、腰掛けなどが用意された。枠の寸法が変わるだけで、紐を張る構成は共通する。
建築の設計(1950-90年代)
ベルガモを中心に建築の設計も行った。家具と並行している。
評価と影響
ベロッティは、樹脂の紐で面を構成する椅子を設計した人物として言及される。詰め物を要さず、屋内外の双方で使える構成にあたる。
1979年のアリアスの設立に加わり、同社の製品の方向を定めた。同社はスパゲッティ チェアの生産から始まっている。
同椅子は1960年の設計で、現在も生産が続いている。枠の寸法を変えるだけで複数の型に展開できる。
収蔵
以下の収蔵が確認できる(MoMA=ニューヨーク近代美術館)。
- MoMA スパゲッティ サイドチェア(1960年) 収蔵番号 435.1983
- MoMA スパゲッティ スツール(1980年) 収蔵番号 436.1983
V&A、Met、AIC では該当する収蔵は確認できなかった。イタリア国内の館については照合手段がない。
作品一覧
| 発表年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 1960年 | 椅子 | スパゲッティ チェア | Alias |
| 1979年 | 会社 | アリアス 設立に参加 | ベルガモ、イタリア |
| 1980年 | 腰掛け | スパゲッティ スツール | Alias |
| 1980年代〜 | 椅子 | スパゲッティの各型 | Alias |
| 1950-90年代 | 建築 | 建築の設計 | ベルガモ、イタリア |
プロフィール
| 生没年 | 1922年12月1日〜2004年 |
|---|---|
| 出身地 | イタリア・ベルガモ |
| 国籍 | イタリア |
| 活動拠点 | ベルガモ、ミラノ |
| 分野 | 家具、建築 |
| 主な協働ブランド | Alias |
Reference
- Alias
- https://www.aliasdesign.it/en/
- The Museum of Modern Art Collection
- https://www.moma.org/collection/works/2325