Skultuna(スクルツナ)

Skultunaは、スウェーデン・ヴェステロース近郊の真鍮製品メーカーである。1607年、国王カール9世の決定により、銅を真鍮へ精錬して輸入を減らすことを目的として設立された。以後400年以上にわたって同じ場所で生産を続けている。19世紀末から20世紀にかけては専属の設計者を置き、1955年から1986年まで銀細工師Pierre Forssellが製品を手がけた。現在は室内用品と装身具を扱う。

事業と製造の実体

Skultunaの生産は創業地であるスクルツナで行われる。設立時にこの地が選ばれたのは、スヴァルトオン川の水力、豊富な木炭、ヴェステロースの港、ファールンの銅山への近さという条件が揃っていたためで、いずれも真鍮の精錬と加工に必要な要素にあたる。

真鍮は銅と亜鉛の合金で、鋳造と鍛造の双方に対応し、研磨によって鏡面が得られる。時間の経過とともに表面が酸化して色が変わるため、製品の表情が使用の経過に応じて変化する。同社の製品はこの性質を前提として仕上げが決められている。

製造上の課題は製品ごとに異なる。1958年設計のFestivitasは多数の部材を底面の一本の中央ねじで組み合わせる構成で、各部材の寸法と締結の精度が形の成立を左右する。チューリップキャンドルホルダーは逆に部材を絞り、面の連続だけで形を作る構成にあたる。

創業期から続く燭台では、側面に取り付けた鍵が機能を担う。当時高価だった蝋燭を最後まで使い切るための構造で、燃え残りを押し上げる仕組みである。

沿革

設立

16世紀のスウェーデンは、グスタフ・ヴァーサ王とエリク14世の時代にハンザ同盟へ多額の負債を抱えていた。真鍮の輸入を減らし輸出を増やすことが課題となり、カール9世は真鍮の鋳造所に適した土地を探させた。選ばれたのがスクルツナで、1607年2月11日付の書簡により設立が確認されている。

創業当初、ドイツとオランダの鋳造所から職人が招かれ、シャンデリアなどの大型の製品を作る技術が持ち込まれた。現存する最古のものは、エンシェーピングの教会にある1619年製のシャンデリアである。工場は1818年の春の洪水で大部分を流され、少なくとも3回の火災で全焼している。

設計者の起用

1895年から1912年にかけて、Carl Hjalmar Norströmが同社で製品を手がけた。1900年のパリ万国博覧会では、Norströmが設計した洗礼盤が金メダルを受けている。

1955年、銀細工師のPierre Forssellが専属の設計者として加わった。1986年まで在籍し、チューリップキャンドルホルダー、1958年のFestivitas、1969年のRosetteといった燭台の系列を設計している。1980年代にはSigvard Bernadotteが食卓用品の系列を手がけた。

現在

2007年に創業400年を迎えた。現在の製品は室内用品と装身具に分かれ、前者には燭台、花器、鉢、盆が、後者には腕輪、カフスボタン、首飾り、指輪が含まれる。工場には博物館、喫茶施設、店舗が併設されている。

デザイナーとの協働

Skultunaは19世紀末以降、専属または継続的な契約による設計者を置いてきた。真鍮という単一の素材を扱うため、設計者は素材の性質と加工の条件を前提として形を決める構成になる。

20世紀の協働相手にはCarl Hjalmar Norström、Pierre Forssell、Sigvard Bernadotteがいる。近年も国内外の設計者との協働が行われている。

主な製品群

燭台が製品の中心にある。チューリップキャンドルホルダーはPierre Forssellの設計で、面の連続だけで形を作る構成を採る。3本組で展開される。

創業期から続く燭台では、側面の鍵によって蝋燭の燃え残りを押し上げる構造が用いられる。このほか1958年のFestivitas、1969年のRosetteがForssellの設計にあたる。

室内用品では花器、鉢、盆を、装身具では腕輪やカフスボタンを扱う。

基本情報

ブランド名 Skultuna(スクルツナ)
設立 1607年(国王カール9世の決定による)
本社・生産拠点 スウェーデン・スクルツナ(ヴェステロース近郊)
事業内容 真鍮製の室内用品および装身具の製造・販売
公式サイト https://www.skultuna.com

Reference

Skultuna - 公式サイト
https://www.skultuna.com
Wikipedia - Skultuna mässingsbruk
https://en.wikipedia.org/wiki/Skultuna_mässingsbruk