Brdr. Krüger(クリューガー兄弟)

Brdr. Krügerは、デンマーク・コペンハーゲンの家具メーカーである。1886年、TheodorとFerdinandのKrüger兄弟が木工旋盤の工房として設立した。以後五代にわたって同族による経営が続き、現在はJonasとJulie Krügerが事業を担う。旋盤による木の加工を基盤とし、20世紀の設計の生産と、現行の設計者との新作の開発を並行して進める。製造はデンマーク国内の自社工房で行われる。

事業と製造の実体

Brdr. Krügerの製造の基盤にあるのは木工旋盤である。材を回転させながら刃を当てて削り出す工程で、円形の断面を持つ部材を作る。脚、、支柱といった細い部材を精度よく仕上げられる一方、断面が円形に限られるため、造形の可能性は旋盤の扱える範囲に規定される。

この制約が製品の性格を決めてきた。同社が扱う椅子や卓は、細い円断面の部材を組み合わせる構成が多く、接合部の加工が形の成立を左右する。近年は数値制御の工作機械を併用し、旋盤では出せない断面の変化を加える構成も採られている。

座面と背にはペーパーコードの編みが用いられる場合がある。紙を撚った紐を枠に張る技法で、手作業による工程にあたる。編みの張力が座り心地を決めるため、枠の形状と編み方が同時に検討される。

製品はすべてデンマーク国内の自社工房で製造される。木材、生地、革の仕様を注文に応じて変えられる構成を採る。

沿革

1886年、TheodorとFerdinandのKrüger兄弟がコペンハーゲンに木工旋盤の工房を設けた。当初は部材の受注加工を主とする事業だった。

その後、事業は自社で設計と製造を行う家具メーカーへ移行した。20世紀半ばのデンマークの設計を扱うとともに、現行の設計者との協働による新作の開発が進められている。

2018年、コペンハーゲンの飲食店Nomaの移転に際して、Studio David Thulstrupが設計した椅子と卓の系列を製造した。座面と背にペーパーコードの編みを用い、部材の削り出しには数値制御の工作機械と手作業の双方が用いられる。

現在は五代目のJonasとJulie Krügerが経営を担い、コペンハーゲンのBredgadeに展示場を構える。

デザイナーとの協働

Brdr. Krügerの製品開発は、外部の設計者と工房の職人の往復によって進む。旋盤による加工が扱える範囲が造形の条件になるため、設計案は工程の可否と並行して検討される。同社は設計の段階から関与する構成を採ると説明している。

協働相手にはHans Bølling、Nanna Ditzel、Henning Larsen、David Thulstrup、OEO Studio、Rasmus Bækkelらがいる。

主な製品群

ベリング・トレイテーブルはHans Bøllingの設計による卓である。取り外せる盆を天板とし、脚部を折り畳める構成を採る。

このほか、2018年にStudio David Thulstrupが手がけた椅子と卓の系列、Nanna Ditzelが1983年に設計した椅子、OEO Studioによる椅子と腰掛けを扱う。

基本情報

ブランド名 Brdr. Krüger(クリューガー兄弟)
設立 1886年
設立者 Theodor Krüger、Ferdinand Krüger
本社・工房所在地 デンマーク・コペンハーゲン
企業形態 非上場(Krüger家による同族経営、五代目)
事業内容 木製家具の設計、製造および販売
公式サイト https://www.brdr-kruger.com

Reference

Brdr. Krüger - About Us
https://www.brdr-kruger.com/about/
Brdr. Krüger - Danish Heritage of Furniture Craft since 1886
https://www.brdr-kruger.com/
PORT Magazine - Woodwork: The ARV Collection
https://www.port-magazine.com/design/woodwork-the-arv-collection/