概要

マイヤ・ロウエカリ(1982年生まれ)は、フィンランドのテキスタイルデザイナーである。2007年からマリメッコの図案を手がけている。2009年のラシィマットは、小さな円を不規則に並べた図案で、手描きの線の揺れをそのまま版に残す構成をとる。

バイオグラフィー

1982年、フィンランドに生まれた。ヘルシンキのアールト大学でテキスタイルの設計を学んでいる。

在学中の2007年から、マリメッコの図案の設計を始めた。

2009年にラシィマットを発表した。名称は「ぼろ布を裂いて織った敷物」を意味する。

以後もマリメッコの図案を継続して手がけている。

デザインの思想と方法

捺染の版は、図案を機械で処理する段階で線が整えられる。ロウエカリが残そうとしたのは、手で描いたときの線の揺れである。整えれば規則的になるが、手描きの質感は失われる。

手描きの線を版に残す

ラシィマットの円は、一つずつ大きさも輪郭も違う。手で描いた線をそのまま版にすることで、この差が残る。機械で作図すれば同じ円が並ぶことになる。

不規則に配置する

円の位置は等間隔ではない。繰り返しの単位は存在するが、単位の内側で配置が不規則なため、遠くから見ると繰り返しが目立たない。

色数を絞る

2色から3色で構成する。版の数が少ないため印刷の工程が単純になり、色の対比も強く出る。

身の回りのものを主題にする

敷物、植物、家並みといった、日常で目にするものを図案の主題とする。抽象化するが、何を描いたかは分かる範囲にとどめる。

代表作にみる方法

ラシィマット(2009年)

小さな円を不規則に並べた図案である。円は一つずつ大きさも輪郭も違い、手描きの線の揺れがそのまま残る。名称は「ぼろ布を裂いて織った敷物」を意味する。2色から3色で構成される。→マリメッコ ラシマット クッション

フフク(2008年)

樹木を描いた図案である。線の太さを変えることで、幹と枝を描き分ける。

シイルトラプータルハ(2009年)

市民農園を主題とした図案である。植物と小屋を組み合わせる。

マリメッコのための図案(2007年〜)

継続して図案を手がけている。身の回りのものを主題とし、手描きの線を版に残すという方法が共通する。

評価と影響

ロウエカリは、2000年代後半以降のマリメッコの図案を担う設計者の一人として言及される。手描きの線の揺れを版に残すという方法が特徴にあたる。

ラシィマットは2009年の発表から、同社の主要な図案の一つとなっている。円の配置が不規則なため、遠くから見ると繰り返しが目立たない。

同社ではマイヤ・イソラをはじめ複数の設計者が図案を手がけてきた。ロウエカリはその系譜に連なる。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。フィンランド国内の館については照合手段がない。

作品一覧

発表年 区分 作品名 ブランド
2008年 テキスタイル フフク Marimekko
2009年 テキスタイル マリメッコ ラシマット クッション Marimekko
2009年 テキスタイル シイルトラプータルハ Marimekko
2007年〜 テキスタイル マリメッコのための図案 Marimekko

プロフィール

生年 1982年
出身地 フィンランド
国籍 フィンランド
活動拠点 ヘルシンキ
分野 テキスタイル
主な協働ブランド Marimekko

Reference