概要

ジャンフランコ・フラッティーニ(1926-2004)は、イタリアの建築家・デザイナーである。ジオ・ポンティのもとで実務を経たのち、1954年にミラノで事務所を開いた。1969年のボアルムは、樹脂の管を連ねた照明で、任意の形に曲げて使える。カッシーナ、アルテミデ、ベルニーニなどと協働した。

バイオグラフィー

1926年5月15日、イタリアのパドヴァに生まれた。ミラノ工科大学で建築を学び、1953年に修了している。

在学中からジオ・ポンティのもとで実務に携わった。1954年にミラノで自身の事務所を開いている。

1956年、イタリア工業デザイン協会(ADI)の設立に加わった。同協会はコンパッソ・ドーロ賞を運営している。

1969年、リヴィオ・カスティリオーニとともにボアルムを設計した。2004年に没している。

デザインの思想と方法

照明は通常、器具としての形が固定されている。フラッティーニが試みたのは、使う人が形を決められる照明である。樹脂の管を連ねれば、曲げた形がそのまま保たれる。

形を使う人が決める

ボアルムは、樹脂の管に光源を並べた構成をとる。任意の形に曲げられ、床に置く、壁に沿わせる、吊るすといった使い方が選べる。設計者が決めるのは、曲げられる範囲だけになる。

単位を連ねて長さを変える

管は一定の長さの単位で構成され、継ぎ足せば長くなる。必要な長さを使う人が決められる。

木工の精度を用いる

家具では、ベルニーニなどの工房と協働した。接合部の精度を要求する設計にあたり、量産では成立しない。

職業団体の設立に関わる

1956年のADI設立に加わった。設計者の職能を制度として確立する側の活動になる。

代表作にみる方法

ボアルム(1969年、アルテミデ)

樹脂の管に光源を並べた照明である。任意の形に曲げられ、床に置く、壁に沿わせる、吊るすといった使い方が選べる。管は一定の長さの単位で構成され、継ぎ足せば長くなる。リヴィオ・カスティリオーニとの共同設計にあたる。ニューヨーク近代美術館とメトロポリタン美術館が収蔵している。

セスタ 780(1966年、カッシーナ)

木の枠に籐を張った椅子である。工房の精度を前提とする。

ベルニーニのための家具(1950-70年代)

収納と卓を設計した。接合部の精度を要求する設計にあたり、量産では成立しない。

ガラス器(1983年)

タンブラー、鉢、水差しの系列である。ニューヨーク近代美術館が3件を収蔵している。

ADIの設立(1956年)

イタリア工業デザイン協会の設立に加わった。同協会はコンパッソ・ドーロ賞を運営している。

評価と影響

フラッティーニは、20世紀後半のイタリアで家具と照明を手がけた設計者として言及される。ジオ・ポンティのもとで実務を経た経歴を持つ。

ボアルムは、使う人が形を決められる照明として知られる。設計者が決めるのは曲げられる範囲だけになる。

1956年のADI設立に加わった。設計者の職能を制度として確立する側の活動にあたる。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したところ、計5件が確認できた。

  • Met ボアルム ランプ(1967年) 収蔵番号 1988.236.9
  • MoMA ボアルム ライト(1969年) 収蔵番号 46.1972.1-6
  • MoMA タンブラーとグラス(1983年) 収蔵番号 359.1985.1-2
  • MoMA 鉢(1983年) 収蔵番号 360.1985.1-4
  • MoMA 水差し(1983年) 収蔵番号 361.1985

V&A、AIC では該当する収蔵は確認できなかった。イタリア国内の館については照合手段がない。

作品一覧

発表年 区分 作品名 ブランド
1954年 事務所 ミラノに事務所を開設 ミラノ、イタリア
1956年 団体 ADI 設立に参加 イタリア
1966年 椅子 セスタ 780 Cassina
1969年 照明 ボアルム(リヴィオ・カスティリオーニと共同) Artemide
1983年 ガラス器 タンブラー・鉢・水差し
1950-70年代 家具 ベルニーニのための収納・卓 Bernini
1950-2000年代 建築 住宅・内装の設計 イタリア各地

プロフィール

生没年 1926年5月15日〜2004年
出身地 イタリア・パドヴァ
国籍 イタリア
活動拠点 ミラノ
分野 家具、照明、建築
主な協働ブランド Cassina、Artemide、Bernini

Reference