Poltronova(ポルトロノヴァ)
Poltronovaは、イタリア・トスカーナ州ピストイア県アリアーナの家具メーカーである。1957年、Sergio Cammilliが設立した。翌1958年からEttore Sottsassがアートディレクターを務め、1960年代後半には建築家集団ArchizoomとSuperstudioを迎えて、既存の家具の枠から外れた製品を相次いで発表した。この時期の製品群は「ラディカル・デザイン」と呼ばれる動きの中心にあたる。現在も受注生産による製作が続けられている。
事業と製造の実体
Poltronovaの製品を規定しているのは、家具の用途から離れた形状をどう成立させるかという条件である。1960年代後半の製品には、波打つ塊、日用品を拡大した形、鏡の縁を波状に成形したものなど、既存の家具の構成に当てはまらないものが多い。
これらは工業的な量産の工程では作れず、トスカーナの職人による手作業を要する。ウルトラフラゴラは、波状に成形した樹脂の縁の内側に蛍光管を仕込む構成で、樹脂の成形と光源の配置を同時に検討する必要がある。鏡としての機能と照明としての機能が一つの製品に同居する。
1966年に発表された系列では、色鮮やかな縞模様のプラスチック積層板で家具の全面を覆う方法が用いられた。木目や単色の仕上げを前提とする当時の家具の慣行から外れる構成にあたる。
製品はすべて受注生産で製作される。生産数が限られるため、量産の効率よりも形の成立が優先される構成となる。
沿革
設立とSottsassの参画
1957年、Sergio Cammilliがトスカーナ州ピストイア県アリアーナで家具の製造会社を設立した。翌1958年、当時トスカーナで陶器メーカーのアートディレクターを務めていたEttore Sottsassと出会い、同社のアートディレクターに迎えている。
創業初期の製品は木製の家具が中心だったが、CammilliとSottsassはより実験的な方向を志向していた。1966年、Sottsassは色鮮やかな縞模様のプラスチック積層板で覆った系列を発表している。
ラディカル・デザインの時期
1966年12月4日のフィレンツェの洪水から約1か月後、建築家集団ArchizoomとSuperstudioがピストイアの画廊で展示を開いた。これを訪れたCammilliとSottsassは、両集団をPoltronovaへ招いている。
以後、Archizoomによる波打つ形のソファ、Superstudioによるソファと照明、Sottsass自身によるウルトラフラゴラなど、既存の家具の構成から外れた製品が相次いで発表された。この時期のPoltronovaには設計者や文化人が集まり、制作の場としても機能している。
現在
その後、事業は転換の時期を経て現在に至る。当時の設計にもとづく製作が受注に応じて続けられている。
デザイナーとの協働
Poltronovaの製品開発は、アートディレクターが設計者を選び、その案をそのまま製品化する体制で進んだ。1958年から長期にわたってこの役割をEttore Sottsassが担い、実績のない若い設計者を起用する判断もこの立場から行われている。
協働相手にはEttore Sottsass、Archizoom、Superstudio、Gae Aulentiらがいる。
Ettore Sottsassの設計思想や経歴について詳しくはEttore Sottsassプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
ウルトラフラゴラは、Ettore Sottsassが手がけた鏡である。波状に成形した樹脂の縁の内側に光源を仕込み、鏡と照明の双方の機能を持たせる構成を採る。
このほか、1966年発表のプラスチック積層板で覆った系列、Archizoomによるソファ、Superstudioによる照明などがある。
基本情報
| ブランド名 | Poltronova(ポルトロノヴァ) |
|---|---|
| 設立 | 1957年 |
| 創業者 | Sergio Cammilli |
| 所在地 | イタリア・トスカーナ州ピストイア県アリアーナ |
| アートディレクター | Ettore Sottsass(1958年〜) |
| 事業内容 | 家具・照明の製造および販売(受注生産) |
| 公式サイト | https://www.poltronova.it |
Reference
- Poltronova - 公式サイト
- https://www.poltronova.it/
- Wikidata - Poltronova
- https://www.wikidata.org/wiki/Q108513093