Alexander Girard Rugs / アレキサンダー・ジラード ラグ

アレキサンダー・ジラード(1907–1993)が1950年代から70年代にかけて描いた図案を、テキスタイルメーカーのマハラム(Maharam)がラグとして製品化したコレクションである。プラス(Plus, 1960)、ステップス(Steps, 1960)、チェック(Check, 1956)のコットン・ダーリー3種と、ウールブレンドのミラーストライプ ラグ(Millerstripe Rug, 1973)で構成される。

いずれも原案はラグとして描かれたものではない。ナプキン、テーブルセッティング、椅子張り地——用途の異なる図案が、素材と縮尺を変えて床に敷かれている。

特徴・コンセプト

ジラードの図案は、幾何学の反復と色の対比で成り立っている。十字、階段、市松、縞。形そのものは単純で、変化は色の組み合わせが担う。マゼンタとスカイブルー、エメラルドとピンクといった配色は、当時のモダンデザインが好んだ抑制とは対照的である。

コットン・ダーリーの3種

プラスとステップスは、1960年にニューヨークのタイム&ライフ・ビルに開店したレストラン「ラ・フォンダ・デル・ソル」のためにジラードが描いたプリントナプキンの図案に遡る。彼はこの店の内装から食器、マッチ、制服、サインまでを一手に手がけた。チェックは1956年、ジョージ・ジェンセンのためのテーブルセッティングとして起こされた市松である。三種ともコットン100%のフラットウィーブで、インドで手織りされる。2018年、マハラムのTextiles of the 20th Century™シリーズから製品化された。

ミラーストライプ ラグ

ミラーストライプは1973年のアップホルスタリー用生地で、マハラムが2002年に生地として復刻していた。ラグ版は2021年の発表。マハラムとジラード・スタジオが素材と寸法を検討した結果、手織りのウールツイルに落ち着き、元の多色ストライプを厳密に2倍の縮尺で再現している。ウール70%、コットン24%、その他6%。縁は手縫いで仕上げられる。

ハーマンミラー時代の図案

ジラードは1952年から1973年まで、ハーマンミラー社テキスタイル部門の初代デザインディレクターを務め、300を超える生地・壁紙の図案を残した。ラグの原図の多くはこの時期のものである。復刻にあたってマハラムは、ミシガン州ジーランドにあるハーマンミラーのアーカイブと、ジラードの孫コリ・ジラードとアレイシャル・ジラード・マクソンが運営するジラード・スタジオの監修を経ている。マハラムがこれまでに復刻したジラードの図案は30点を超える。

復刻版としての位置づけ

ジラードが生前にこれらの図案をラグとして製品化した事実はない。したがってこのコレクションは、オリジナルのラグの復刻ではなく、既存の図案を別の媒体へ移し替えた製品である。手染めの糸を用いるため、同一カラーでも色調とテクスチャーに個体差が生じる。

1950〜70年代にジラードの図案で実際に織られたヴィンテージのテキスタイルは、現行のマハラム製品とは別の市場で取引される。購入時には両者の区別が必要になる。

基本情報

製品名 Alexander Girard Rugs(アレキサンダー・ジラード ラグ)
デザイナー Alexander Girard(アレキサンダー・ジラード、1907–1993)
原図のデザイン年 Check:1956年 / Plus・Steps:1960年 / Millerstripe:1973年
製造ブランド Maharam(マハラム/MillerKnollグループ)
ライセンス Girard Studio, LLC
ラグとしての発表年 Plus・Steps・Check:2018年 / Millerstripe Rug:2021年
素材 Plus・Steps・Check:コットン100% / Millerstripe Rug:ウール70%、コットン24%、その他6%
製法 手織り(ダーリー織り/ツイル織り)
生産国 インド
収録コレクション Textiles of the 20th Century™