概要

WMF ソルト&ペッパー シェイカーは、ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルトがWMF(ヴュルテンベルク金属製品工場)のために設計したテーブルウェアである。クリスタルガラスの本体とステンレス鋼の蓋を組み合わせる。ドイツでは風刺物語にちなんで「マックス・ウント・モーリッツ」の愛称で呼ばれる。

特徴・コンセプト

中ほどを絞る

ガラス本体は上部に大きめの充填口を設け、中ほどをゆるやかに絞り込む。塩や胡椒は湿気で固まりやすいが、絞り込みがあると振ったときに中身が動いてほぐれる。同時に、絞った部分が指のかかりになる。

差し込み式の蓋

蓋はねじ込みではなく差し込み式で、押し込むだけで着脱できる。ねじ山を切る工程が要らず、補充のたびに回す手間もない。塩用と胡椒用は蓋の穴の数で見分けられる。

素材

蓋と受け皿にはWMFが用いる18/10ステンレス鋼が使われる。酸に強く錆びにくい。マットに仕上げた金属と透明なガラスの組み合わせで、中身の残量が外から見える。

エピソード

「マックス・ウント・モーリッツ」という愛称は、19世紀ドイツの画家・詩人ヴィルヘルム・ブッシュによる同名の物語に登場する二人の少年に由来する。塩と胡椒の二本が並ぶ姿からこう呼ばれるようになった。

ヴァーゲンフェルトは戦後、WMFのために塩・胡椒入れやスタッキングできるエッグカップ、バターディッシュなど一連のテーブルウェアを手がけている。

評価と影響

同じヴァーゲンフェルトによるバウハウス テーブルランプ WG24バウハウス在学中の設計にあたり、こちらは戦後の仕事にあたる。半世紀以上にわたって生産が続いている。

収蔵

以下の収蔵が確認できる(MoMA=ニューヨーク近代美術館)。

  • MoMA ソルト&ペッパーシェイカー(1952〜53年) 収蔵番号 747.1983.1-2

基本情報

名称 WMF ソルト&ペッパー シェイカー / WMF Salt & Pepper Shaker(Max und Moritz)
デザイナー ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルト(Wilhelm Wagenfeld)
ブランド WMF(Württembergische Metallwarenfabrik)
発表年 1952年頃
デザインの成立国 ドイツ
分類 調味料入れ
主要素材 本体:クリスタルガラス/蓋・受け皿:18/10ステンレス鋼(マット仕上げ)
構造 中ほどを絞り込み、振ったときに中身がほぐれるようにする。蓋は差し込み式
構成 ソルト・ペッパー各1本(受け皿付きのセットもあり)
収蔵 MoMA(747.1983.1-2)

Reference

Salt and Pepper Shakers | MoMA
https://www.moma.org/collection/works/4058