概要
Beoplay A9(現行名:Beosound A9)は、デンマークのオーディオブランドBang & Olufsenが2012年に発表したワイヤレススピーカーである。エイヴィン・アレクサンダー・スロットが設計した。直径約70cmの円盤状で、アルミニウムのリング、交換できるファブリックカバー、木の脚で構成される。
壁掛けと床置きの両方に対応する。発表以降、複数世代の改良を経ても円形の輪郭は保たれている。
円という形の設計思想
外形は円をとる。矩形の筐体では辺の向きが定まり、壁と平行に置く必要が生じる。円であれば回転させても輪郭が変わらず、設置の角度を選ばない。中央のファブリック面から音が放たれ、外周のアルミリングが構造を担う。
壁に掛ける場合と脚で床に立てる場合で、同じ本体が使える。脚は着脱式で、設置方法に応じて外せる。
音響とテクノロジー
現行世代は7基のドライバーをそれぞれ専用のアンプで駆動する。一つのアンプで複数のドライバーを鳴らす方式では帯域ごとの調整ができないが、個別に駆動すれば低音から高音まで別々に扱える。総合出力は1,500W、有効周波数特性は33Hz〜23,000Hz。
室内音響補正の機能を備える。壁際では反射により低音が強まり、部屋の角ではさらに増す。設置場所を判定して出力を調整することで、置き場所による差を抑える。無線と有線の両方の入力に対応する。
第5世代はBang & Olufsen独自のソフトウェア基盤「Mozart」を搭載する。アップデートや部材交換に対応するモジュール構成で、長期使用と修理のしやすさを重視した循環型の設計思想が採られている。
カスタマイズと素材
中央のカバーは交換できる。スピーカーの前面は音を通す必要があるため、織り目の粗い生地が用いられる。木の脚もオークなど複数の樹種から選べる。
本体は切削したアルミニウムと樹脂で構成され、外周のリングが全体を支える。カバーと脚が交換できるため、本体を替えずに外観だけを変えられる。
世代ごとの進化
2012年の初代は5基のドライバーで、以降の世代で7基へ拡張された。2023年の第5世代で製品名がBeoplayからBeosoundへ整理されている。円形の輪郭は世代を通じて保たれ、内部の構成だけが更新されている。
評価と影響
機構を見せるベオサウンド 9000やベオグラム4000 レコードプレーヤーに対し、A9は駆動部を面の背後に収める。スピーカーは可動部を持たないため、外形が構造の制約を受けにくい。
Beoplay A9の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。
オイヴィンド・アレクサンダー・スラットの設計思想や経歴について詳しくはオイヴィンド・アレクサンダー・スラットプロフィールページをご覧ください。
バング&オルフセンの歴史や他の製品について詳しくはバング&オルフセンブランドページをご覧ください。
基本情報
| 製品名 | Beoplay A9 / Beosound A9 |
|---|---|
| ブランド | Bang & Olufsen(バング&オルフセン) |
| デザイナー | Øivind Alexander Slaatto(オイヴィンド・アレクサンダー・スラット) |
| 発表年 | 2012年(初代)/現行:第5世代(2023年〜) |
| 分類 | ワイヤレススピーカー |
| 寸法(スタンド設置時) | 幅70.1cm × 高さ90.8cm × 奥行41.5cm |
| 重量 | 約14.7kg |
| 出力 | 総合1,500W(第5世代) |
| ドライバー構成 | 7基(ウーファー×1、ミッドレンジ×2、フルレンジ×2、ツイーター×2) |
| 有効周波数特性 | 33Hz〜23,000Hz |
| 接続方式 | Wi-Fi、Bluetooth 5.3、AirPlay 2、Chromecast built-in、Beolink Multiroom、有線入力 |
| 主な機能 | Active Room Compensation(室内音響補正)、Mozartソフトウェア基盤 |
| 素材 | アルミニウム、ポリマー、ファブリックカバー(Kvadrat製)、天然木脚 |
| 設置方法 | 床置き(木製脚)/壁掛け(専用ブラケット) |
| 参考価格 | 米国参考価格 US $3,999〜(第5世代、仕上げにより変動)。国内価格はBang & Olufsen公式ストアでご確認ください。 |