概要
カイ・ボイスン モンキーは、カイ・ボイスンが1951年に手がけた木製のオブジェである。チーク材とリンバ材を組み合わせ、両腕と両脚が可動する。ボイスンの木製動物シリーズを代表する一点で、現在はローゼンダール・デザイングループが「カイ・ボイスン デンマーク」の名で製造している。
特徴・コンセプト
長い腕が掛ける機能を持つ
両腕が長く伸びているのは、造形上の誇張だけによるものではない。子どもが自分の背丈で帽子やマフラーを掛けられるよう、コート掛けとしての用途が意図されていたとされる。棚の縁に腰掛けさせたり、物を抱えさせたりできるのも、この腕の長さと可動する関節による。
二種類の木で色を分ける
深い茶褐色のチーク材を胴体に、明るいリンバ材を顔や手足、腹部に用いる。塗装ではなく樹種の違いで色を分けるため、表面が擦れても下地の色が現れない。木目を活かした無塗装の仕上げにより、使ううちに色が深まる。
角を持たない形
ボイスンが手がけた木製の動物は、いずれも角を丸く滑らかに仕上げることを基本としている。子どもが手に取ることを前提とした処理である。4つの寸法が展開されており、いずれも同じ比例を保つ。
エピソード
ボイスンは、動物の線は微笑みにならなければならないと述べている。実物に似せることではなく、単純化した形の側に親しみを持たせることを設計の目的に置いていた。
デンマークでは、この木製の猿を洗礼式の贈り物とする慣習がある。1952年にはカイ・ボイスン ベアが続いて生まれており、モンキーはシリーズのなかで先行する一点にあたる。
評価と影響
木製玩具としての性格と、置いて眺める対象としての性格を併せ持つ。1950年代にはロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で紹介されている。可動する関節と長い腕という構成は、置き方によって姿を変えられるという性質につながっている。
カイ・ボイスンの設計思想や経歴について詳しくはカイ・ボイスンプロフィールページをご覧ください。
カイ・ボイスン デンマークの歴史や他の製品について詳しくはカイ・ボイスン デンマークブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | カイ・ボイスン モンキー / Kay Bojesen Monkey |
|---|---|
| デザイナー | カイ・ボイスン(Kay Bojesen) |
| ブランド | カイ・ボイスン デンマーク(ローゼンダール・デザイングループ) |
| 発表年 | 1951年 |
| デザインの成立国 | デンマーク |
| 分類 | 木製オブジェ/木製玩具 |
| 主要素材 | チーク材(胴体)、リンバ材(顔・手足・腹部) |
| サイズ展開 | ミニ(約9.5cm)、スモール(約20cm)、ミディアム(約28cm)、ラージ(約46cm) |
| 機構 | 両腕・両脚が可動。長い腕は掛ける用途を兼ねる |
| 仕上げ | 無塗装(樹種の違いで色を分ける) |
Reference
- Monkey | Kay Bojesen Denmark
- https://www.rosendahl.com/en-gb/kay-bojesen